新来島どっく、LNG燃料船を商船三井に引き渡し 内製化したタンク搭載の1番船

新来島どっくの従業員や地元の幼稚園児に見送られ造船所の桟橋を離れるLNG燃料の自動車運搬船=13日午後、今治市大西町新町

 新来島どっく(愛媛県今治市、森克司社長)は13日、同社グループで内製化した液化天然ガス(LNG)燃料タンク搭載の1番船となる自動車運搬船「CERULEAN ACE(セルリアン エース)」を今治市大西町新町の大西工場で商船三井に引き渡した。

 LNG燃料は、多くの船で使われている重油燃料と比べ二酸化炭素や硫黄酸化物などの排出が少なく、環境負荷が低いとされる。同タンクは新来島どっくが2021年にグループ化した新来島サノヤス造船(岡山県倉敷市)で研究、製造を進めていた。タンク製造にはマイナス160度以下の低温に耐える高い加工技術が求められ、中国製のシェアが高い。今後、世界的に需要が高まるとみられる。

 「CERULEAN―」は全長199.95メートル、幅38メートル。乗用車7050台を積載でき、LNG燃料のほか重油燃料にも対応している。

© 株式会社愛媛新聞社