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2022年に消防隊員1人が殉職した静岡市葵区のビル火災をめぐり、元消防士の男性が「現場の判断は間違っていなかった」と主張しているのに対し、静岡市の難波喬司市長は改めて、現場の判断は適切ではなかったとの見解を示しました。
<静岡市 難波喬司市長>
「訓練を受けないで、命綱を使わない方法を取るのは適切ではないと考えている」
3月13日の定例会見で難波市長がこう振り返ったのは、消防士が殉職したビル火災をめぐる現場の判断です。
2022年8月、静岡市葵区呉服町の飲食店で起きたビル火災では、静岡市消防局の男性消防隊員が殉職しました。
殉職した隊員らは、命綱のロープを使わずに現場に進入しましたが、当時消火活動をしていた隊員3人のうち2人は、「ロープなし」での活動の訓練をしていませんでした。
<殉職した隊員と消火活動に当たった元消防隊員>
「私が伝えたい内容は、当時の救助隊は決して安全を軽視していないということ」
現場にいた元消防士の男性は、「命綱を使用すると絡まるリスクがある」などとして、「現場の判断は間違っていなかった」と主張しています。
<LIVEしずおか 滝澤悠希キャスター>
「主張が食い違っているようにも思いますが、市としての見解があれば、お聞かせください」
<静岡市 難波喬司市長>
「今のままではまた事故が起きてしまうという危機感を持っておられて、組織風土を変えたいということについては、私も大変共感をしているところ」
「静岡市消防局を変えたい」という元消防士の思いには、共感した一方で…
<静岡市難波喬司市長>
「ある程度の合理性があったとしても、訓練を受けないで、命綱を使わない方法を取るのは適切ではないと考えている」
難波市長は同様の事故が再び起きないよう、4月新たに設置する現場のトップ・消防長の直轄組織「消防管理室」で、規範の見直しなどを進めていくと強調しました。