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名古屋市守山区にある駄菓子屋さん「ぽとろ」。店内には駄菓子が100種類以上並び、近所の子どもたちが毎日集まってきます。店舗に隣接するのは、住宅型の有料老人ホーム。なぜ「ぽとろ」を始めようと考えたのか、その思いに迫りました。
子どもが集まれる場所を自分でつくりたかった
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駄菓子屋さんオープンの仕掛け人は、老人ホームを運営する「大嶽設備」の取締役・大嶽麻未さんです。
大嶽設備 取締役 大嶽麻未さん:
「もともと名東区で(老人ホームを)やっていて、2022年の年末に引っ越してきました」
名東区ではマンションの一部を間借りして老人ホームを運営していました。規模の拡大を目的に2022年12月、新しく現在の施設を建設しました。大嶽さんは「何か(他の老人ホームと)差別化を図りたい。誰もしたことないことをやりたい。駄菓子屋さんをやったら面白いんじゃないかな」と考えました。
大嶽さん:
「駄菓子屋さんは昔はこの近辺に3件くらいありました。そこに行くと友だちに会えるから、みんなそこに行きます。もともと子どもが好きなので、子どもが集まれる場所を自分でつくりたかったんです」
口コミパワーで入居の問い合わせが増加
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高齢者が集まる老人ホームと、子どもが集まる駄菓子屋さん。相反する施設を共存させたのは「口コミ」が理由だったそう。
大嶽さん:
「(親は)子どもから聞くんですよね、たぶん。駄菓子屋さんでお菓子買ったら『どこで?』となりますよね。そのときに『あそこ!』となって、だんだんうわさが広まりました。近所の方が、老人ホームをやると噂で聞いて、家で(介護が)大変だけど、どこに相談していいかわからなかったから話を聞いてもらいたいとか」
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こうした口コミが功を奏し、入居に関する問い合わせが増えました。ただ、入居者を募ることだけが目的ではありません。
この日、「ぽとろ」にやって来たのは、老人ホームに入居している女性です。地域の子どもたちは顔なじみです。
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入居者:
「かわいい子がいっぱいいるのよ。それもうれしい。私、子ども大好きだから。私の唯一の楽しみなんです」
子どもたちとの触れ合いは、入居者にとって「生きがい」の1つとなっていました。
大嶽さん:
「中学生の子が車いすを手伝ってくれて、気遣ってくれるんです。多世代が混ざるのはすごく良いことだなってものすごく実感しています」
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老人ホームの一角にある小さな駄菓子屋さん。今や、地域に根付いた異世代交流の場になっていました。
大嶽さん:
「本当にやって良かったです。楽しいことをいろいろ考えていきたいので、関わる人が笑顔になればそれで良いと思います」