カリーがNCAAWで話題のケイトリン・クラークを称賛「彼女のシュート力はすごいけど、それ以外の部分も洗練されている」<DUNKSHOOT>

今年2月にインディアナ州インディアナポリスで行なわれたNBAオールスターでは、ゴールデンステイト・ウォリアーズのステフィン・カリーとWNBAニューヨーク・リバティのサブリナ・イオネスクによる“3ポイントチャレンジ”が実現。カリーがイオネスク(26ポイント)を上回る29ポイントを叩き出して勝利を飾った。

NBAとWNBAによる初の試みが成功したことで、来年のオールスターでも同様のチャレンジが開催される可能性がある。というのも、2025年の開催地はウォリアーズが本拠地とするカリフォルニア州サンフランシスコで、カリーがホスト役を務めるからだ。

現時点で参戦が噂されているのは、カリーとともに“スプラッシュ・ブラザーズ”を形成するクレイ・トンプソン、3ポイントコンテストで連覇を達成したデイミアン・リラード(ミルウォーキー・バックス)の2人。そしてその対抗馬としてイオネスクとともに注目を集めている選手がいる。

それがアイオワ大4年のケイトリン・クラークだ。昨季は同大のNCAAWトーナメント決勝進出の立役者となり、今季は33試合の出場で平均31.9点に3ポイント成功率38.1%、1試合平均5.2本を成功。今年のWNBA入りを明言している183㎝のガードは、ディープスリーも難なく決めるほどシュートレンジが広い。

そんななか、カリーが現地時間3月12日に米メディア『CBS Mornings』に出演。自身と比較されているクラークを称賛した。
「彼女のシュートレンジの広さ、ショットの難易度は僕のプレーに近いね。でも彼女は司令塔としての能力が高く、コート全体を見渡せている。それに毎晩トリプルダブル(級の数字)を稼いでいる。彼女のシュート力はすごいけど、それ以外の部分も洗練されているよね。だからテレビで必見の選手なのさ」

カリーが指摘したように、今季のクラークは平均31.9点に加え、7.3リバウンド、8.9アシスト、1.8スティールとオールラウンドなスタッツを残してチームを牽引している。

カリーはデイビッドソン大2年時の2007-08シーズンに162本の3ポイントを決め、NCAAの史上最多成功記録を樹立したが、先日クラークがこの記録を破り、現在は173本まで伸ばしている。さらに、クラークはピート・マラビッチ(ルイジアナ州大)が保持していた通算得点記録(3667)も更新してみせた(現在3771点)。

なお、今年のWNBAドラフト全体1位指名権はインディアナ・フィーバーが保持しており、クラークはインディアナでプロキャリアをスタートさせる可能性が高い。

来年のNBAオールスターで、カリーとクラークによる“世紀のマッチアップ”が実現するか今から楽しみだ。

文●秋山裕之(フリーライター)

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