ホロライブ運営のカバー社、初の海外拠点をアメリカに設立

VTuberグループ・ホロライブホロライブEnglishなどを運営するカバーが、初の海外拠点「COVER USA」を設立することを3月12日に発表した。

「VTuberビジネスのグローバル展開に向けた現地化(ローカライズ)を推進」するための拠点となるという。営業開始は7月以降。

カバーの代表取締役社長・谷郷元昭さんは、「北米拠点では現地に根ざしたPRや事業の拡大を進めてまいりたいと考えております。今後、現地の企業様と様々なビジネスでご一緒させて頂くことを楽しみにしております」とコメントを寄せている。

海外での事業も積極的に展開してきたカバー

カバーは日本、そして英語圏やインドネシアでVTuberグループを展開。

VTuber事務所・ホロライブプロダクションのもと、女性VTuberグループ・ホロライブ、男性VTuberグループ・ホロスターズ、英語圏向けVTuberグループ・ホロライブEnglishなどを運営してきた。

2023年以降は、北米にてホロライブEnglish初の全体ライブや、各地域の現地企業とのコラボ・タイアップ活動を実施。

2023年4月~12月にかけて、「hololive Meet」をはじめ26件の海外イベントに出展した。

その成果もあってか、2023年8月にホロライブEnglish所属のがうる・ぐらさんが北米最大級の配信者アワード「Streamy Awards」で表彰。

さらに、2024年2月には内閣府知的財産戦略推進事務局が主催する「CJPF(クールジャパン官民連携プラットフォーム)アワード2024」のプロジェクト(事業)部門で、先述した全体ライブが準グランプリを受賞している。

国内外のVTuber市場拡大を受けて「COVER USA」を開設

「COVER USA」は、海外での取り組みを拡大するために開設される初の海外拠点。開設の背景としてカバーが挙げているのが、日本と海外におけるVTuber市場の拡大である。

同社のプレスリリースによれば、VTuberの市場規模は、日本国内で2023年度に800億円(※1 株式会社矢野経済研究所調べ)に達すると見込まれ、世界で2028年に約2兆5000億円(※2 株式会社グローバルインフォメーション調べ)に到達すると予測されているという。

その中でも、IPによるエンタメ文化が根付いているというのが北米。現在、世界的な知名度を誇る日本のキャラクターIPも、世界展開のきっかけは、北米のメディアを通してつくり出された人気と熱狂だったとカバーは分析。

VTuberを漫画・アニメ・ゲームに続く、世界で勝負できる日本発の新たなコンテンツ産業として昇華させるため、同社は今回「COVER USA」を開設する。

※1 株式会社矢野経済研究所「2023年 VTuber市場の徹底研究 ~市場調査編~」
※2 株式会社グローバルインフォメーション 市場調査レポート「Vtuber (バーチャルYouTuber) の世界市場の分析 (2022年)」より、2023年12月20日時点のレートで換算

カバー代表取締役社長・谷郷元昭さんのコメント

当社は、「VTuber」という日本発のカルチャーを世界中に浸透させるべくチャレンジしております。昨年も20件以上のアニメコンベンションに出演し、LAでの大型ライブコンサートも実現してまいりました。この度、北米におけるVTuberカルチャーの更なる浸透のために、北米拠点を開設させて頂くこととなりました。北米拠点では現地に根ざしたPRや事業の拡大を進めてまいりたいと考えております。今後、現地の企業様と様々なビジネスでご一緒させて頂くことを楽しみにしております。カバー代表取締役社長・谷郷元昭さんのコメント

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