「数字は下がるべき」初の得点王を視野に入れるドンチッチにバークレーがダメ出し「タレントがいなかった頃と同じプレーをしている」<DUNKSHOOT>

今季のルカ・ドンチッチ(ダラス・マーベリックス)は、平均34.6点で自身初の得点王を狙える位置につけている。NBA6年目、能力の高さは誰もが認めるところだが、殿堂入り選手のチャールズ・バークレーは厳しい見解を突きつけている。

2018年のドラフト全体3位指名でNBA入りしたドンチッチは、これまでオールスターに5年連続出場、オールNBA1stチームにも4年連続で選出されており、通算トリプルダブル達成回数は歴代9位の73回など、25歳にしてすでにリーグを代表するスーパースターとなっている。

ドンチッチはここまで57試合に出場してリーグ1位の平均34.6点、9.1リバウンド、9.9アシスト(同3位)を記録。さらにオールスター以降は平均36.4点、11.4アシスト、トリプルダブル7回でいずれもリーグ1位と圧倒的な成績を残している一方、チームは37勝28敗でウエスタン・カンファレンス8位。混戦の中でプレーイン・トーナメント進出圏内はキープしているとはいえ、ドンチッチが爆発しながら6戦5敗を喫した期間もあった。

バークレーは『NBA on TNT』の番組『Inside the NBA』で、「マーベリックスにはイライラさせられる。もっといいチームになれるはずだからね」と、ドンチッチとマーベリックスの課題を指摘した。
「ルカのスタッツに大騒ぎしているが、数字は下がるべきだ。他の選手を使い、上手くボールを持たない時間も作らないといけない。タレントがいなかった頃と同じプレーをしている。自分の元にボールがなくてもプレーする方法を学ばないといけない。偉大な選手として、よりいい選手とプレーしたら、ゲームは難しくなるのではなく、簡単であるべきだ。スタッツも上がるのではなく下がるべき。だから、彼ら(マーベリックス)は負けるんだ」

一方、現役時代は怪物センターとして鳴らしたシャキール・オニールは「俺はそうは思わない」と異論を唱え、マイケル・ジョーダンを例に挙げつつ、必ずしも成績が落ちる必要性はないと主張した。

「カイリー(アービング)とルカは同じ問題を抱えている。素晴らしい選手がすることはやっているが、最も偉大な選手たちがすることはやっていないだけだ。スタッツが下がるべきだとは思わない。ジョーダンは勝ち始めてもスタッツは落ちなかった。ボールを持つ回数を大きく減らしたわけではないし、得点王でありながら、チャンピオンシップを獲得している。ルカも平均30点をキープしつつ、チャンピオンシップに挑戦できるはずだ」

マブズは平均25.2点を稼ぐアービングがドンチッチと強力バックコートを結成。3月7日(日本時間8日)のマイアミ・ヒート戦から3連勝と調子を上げつつあるが、2年ぶりにプレーオフの切符を掴み、上位進出を果たせるだろうか。

構成●ダンクシュート編集部

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