選抜高校野球のグラウンドに島根の女子高生 開会式で君が代独唱の大役 「日本一の歌声」で高校球児の背中押す

プラバ・ニューイヤーオペラコンサートで歌声を披露する門脇早紀さん=1月、松江市殿町、島根県民会館(NPO法人松江音楽協会提供)

 3月18日に甲子園(兵庫県西宮市)で開幕する第96回選抜高校野球大会の開会式で、松江北高校の門脇早紀さん(18)が、君が代独唱の大役を務める。「全日本学生音楽コンクール全国大会」声楽部門の優勝者が得られる権利で、島根県勢では初めて。自身と同じく全国の舞台で勝負する球児の背中を押したいと、日本一の歌声を大舞台で響かせる。

 小さい頃から歌うのが好きだった門脇さんは、松江プラバ少年少女合唱隊の幼児クラスに入った。全国規模のコンクールに出場して経験を重ね、2023年11月に横浜市であった同コンクール全国大会の声楽部門高校の部で、県勢初となる1位に輝いた。

 甲子園の収容人数は4万7千人あまり。それだけの会場で歌うことは初めての機会で「甲子園という高校生が頑張って目指す特別な場所で歌えることに感謝している」と喜ぶ。

 初挑戦となる君が代の独唱はアカペラで披露する。フレーズが長く、きれいに滑らかに息を出し続けるのが難しいといい、同合唱隊の渡辺志津子代表とともに練習を重ねる。

 甲子園は自身として高校最後の舞台でもあり、北高の制服を着てグラウンドに立つ。「コロナ禍で大変なこともあったけど、高校球児たちも努力して出場の機会を得たと思う。エールを送るつもりで気持ちを込めて歌いたい」と意気込んだ。

 開会式は18日午前9時に始まる。

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