マルチな夢二、回顧展 高岡市美術館で15日開幕

会場設営を進める関係者=高岡市美術館

  ●画家、詩人、デザイナー…200点一堂に

 大正ロマンを代表する画家、竹久夢二(1884~1934年)の回顧展「生誕140年 竹久夢二のすべて 画家は詩人でデザイナー」(高岡市美術館、富山新聞社、北國新聞社、チューリップテレビでつくる実行委員会主催)は15日、同館で開幕する。京都・嵐山の福田美術館が所蔵する国内有数のコレクション約200点を一堂に展示し、マルチな才能を発揮した夢二の世界観を伝える。13日は会場設営が行われ、学芸員が来館者を迎える準備を整えた。

 会場では、福田美術館の岡田秀之学芸課長らが照明の当たり具合や作品の向きなどを調整した。岡田課長は「幅広いジャンルに関わっている夢二の多才な姿を、多くの人に見てもらいたい」と話した。

 夢二は「夢二式美人」と呼ばれる女性のありのままの魅力を描いた美人画で一世を風靡(ふうび)しただけでなく、雑誌の挿絵絵画、楽譜の表紙デザイン、本の装丁や俳句、作詞など幅広く活躍した。

 回顧展では、夢二と親交があった実業家・河村幸次郎氏(1901~1994年)が収集した作品群を「夢二式美人の魅力」や「憧れと現実~絵でたどる夢二の人生」、「デザイナー夢二~『カワイイ』の元祖」などのテーマごとにまとめた全6章構成で紹介する。

 会期は5月6日までで、開館時間は午前9時半~午後5時までとなる。観覧料は一般1200円(前売り・20人以上の団体・65歳以上のシニアは900円)高校・大学生500円(団体400円)中学生以下無料。

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