落語家・林家つる子さん真打ち昇進祝う ぐんまちゃんと「つるポーズ」 700人を前に披露宴

「つるポーズ」をするつる子さん(左)とぐんまちゃん

 群馬県高崎市出身の落語家、林家つる子さん(36)の真打ち昇進披露宴が13日、都内で開かれ、落語界をはじめ本県関係も含めた各界の関係者約700人が昇進を祝った。生誕30周年を迎えた本県のマスコット「ぐんまちゃん」も駆けつけてダンスを披露し、つる子さんとともに「つるポーズ」をして盛り上げた。

 落語協会によると、先輩12人を抜いての抜てき昇進で、女性の抜てき昇進は協会では初。真打ち披露興行は21日から始まる鈴本演芸場(東京・上野)を皮切りに、都内各所で行われる。

 鶴をあしらった着物姿のつる子さんは師匠の林家正蔵さんと入場。落語家の道に導いた同協会常任理事の柳家さん喬さんは「人気だけではなく、本当のはなし家として育っていくことをお祈り申し上げます」とあいさつ。口上書を手がけた漫画家のちばてつやさんは「男性社会の落語界でも、男女関係なく引っ張ってほしい」とエールを送った。

 林家一門のおかみさん、海老名香葉子さんは「本当にかわいい子で、はなし家にするのはもったいないくらいだった」と入門当時を振り返り「おしとやかで優しい子ですが、高座の上では度胸のある芸を披露してくれます。立派な落語家になると信じています」と期待を込めた。

 正蔵さんは、自身が抜てき昇進で真打ちとなった際、先輩から「運命は大事にしろ、流れに乗れ」と助言された経験を披露し「より一層のごひいき、お引き立てをお願い申し上げます」などと述べた。

 つる子さんは一門や母校、中央大の関係者らに感謝の気持ちを伝え「皆さまの応援で私はここに立っています。高座でたくさんの恩返しを、つる子の恩返しをしていきたい」と語った。

 鏡開きには、後援会長を務める高崎商工会議所の串田紀之会頭、上毛倶楽部の高橋伸二理事長ら本県関係者に加え、ぐんまちゃんも参加した。

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