「水取り」 香水くみ上げ堂内に - 奈良お水取り2024

おけを担ぎ石段を下りる行列=13日午前2時5分ごろ、奈良市雑司町の東大寺

 東大寺二月堂(奈良市雑司町)の修二会(しゅにえ)は13日未明、本尊に供える香水(こうずい)を二月堂下の「若狭井」からくみ上げる「水取り」が厳かに営まれた。

 「お水取り」の名の由来となった儀式。午前1時40分すぎ、密教的儀式をつかさどる「咒師(しゅし)」を先頭に、二月堂を出た練行衆(れんぎょうしゅう)が、雅楽の演奏が流れる中、かがり火やたいまつに照らされた石段を行列して下り、若狭井がある閼伽井屋(あかいや)へ向かった。

 若狭井で二つのおけにくまれた香水は、3往復して二月堂に運ばれた。前行も含め約1カ月続いた修二会は、15日未明に満行を迎える。

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