RIIZE WONBIN、歌もダンスも完璧にこなす新世代スター ステージの外では愛らしい一面も

SM ENTERTAINMENTがNCT以来7年ぶりに世に送り出したボーイズグループ、RIIZE。「第5世代」のデビュー期に入ったと言われる現在のK-POPシーンにおいて、今特に注目を集めている新人グループの1つである

RIIZEのデビューシングル『Get A Guitar』は、2023年9月4日にリリースされると、韓国の「HANTEOチャート」においてわずか1週間でミリオンセラーを達成。さらに彼らは今、日本でも人気が高まりつつあり、3月8日には『ミュージックステーション』(テレビ朝日系)に生出演。初恋の心境を描いた甘く夢幻的な楽曲「Love 119 (Japanese Ver.)」を披露して、お茶の間を魅了した。

そんなRIIZEの中で、オールラウンドなスキルを持つメンバーとして活躍し、グループのパフォーマンス面を大いに支えているのが、2002年3月2日生まれ、現在満22歳のWONBIN(ウォンビン)である。ビジュアルの良さはさることながら、ボーカルの実力もピカイチ。少しくぐもったあたたかみのある歌声で中音域から高音域を自在に歌い上げ、聴けばすぐにWONBINのボーカルだと気づくような、彼ならではの歌の魅力を作り出している。

また、ダンスにおいても高い実力を持っており、ディティールまで意識が行き届いた、計算し尽くされた踊り方に定評のある人物。パフォーマンスの端々から、陸上をやっていたことで鍛えられたであろう筋肉量の多さや体幹の良さも垣間見え、そうした身体的特徴もダンスの実力に影響していると思われる。

ダンスではさらに、センスの良さも発揮。例えば直近では、2024年1月にリリースした「Love 119」で、ショウタロウとともにイントロ部分の振付を考案したそう。「1・1・9」のポイントジェスチャーも含まれた、一目見ただけで印象に残るメリハリの効いた振り付けを作り上げ、楽曲の魅力をさらに引き出した。

そして、WONBINならではの特技といえば、やはり父親の影響で10歳の頃から続けているというギターへの言及は欠かせない。2023年12月に開催された韓国の音楽授賞式『2023 Melon Music Awards』(『The 15th Melon Music Awards』)では、せり上がった中央ステージでエレキギターを抱え、ギターソロを披露。歌うように滑らかなフレーズを演奏し、観客に彼のスキルの多彩さを見せつけた。

しかし、なんでも器用かつ完璧にこなす印象のある一方で、ひとたびステージから降りれば、ギャップのあるキャラクターが非常に可愛らしく映る人物でもある。

パフォーマンス面では完璧主義な性格を感じさせ、メンバーからも「負けん気が強い」と評されたことがあるものの、実は大の怖がりな一面も。例えば、公式YouTubeチャンネルで公開された「WE RIIZE EP.7」では、韓国の遊園地・エバーランドを貸し切ってメンバーが遊ぶという企画が行われたが、WONBINはジェットコースターを前に「僕、死んでも乗らない」と恐怖を浮かべながらコメントしていたのを覚えているファンも多いかもしれない。また、同企画の中では、お化け屋敷に訪れた場面でも怖がりな一面を存分に発揮し、終始目を閉じて屋敷内を進みながら、まるでサイレンのような絶叫を響かせるという意外な姿を見せてファンに親近感を与えた。

さらに2023年10月に出演したドキュメンタリーウェブ番組『アイドル人間劇場』では、お茶目な一面を垣間見せるシーンも。ゾンビゲームと呼ばれる目隠し鬼のような遊びに挑戦した際には、他のメンバーは鬼から必死に逃げ回っていたものの、ウォンビンはスタジオの壁面に設置されたソファ横に安全地帯を見つけてそのまま座り込んだ。そして、そのまま息を潜めながらお菓子を食べつつ、鬼に見つかるまでメンバーの様子を見守るという、なんとも独特な作戦を展開して視聴者を楽しませた。

その容姿と立ち居振る舞い、パフォーマンスの完璧さから非常にクールなイメージを抱かせるが、どこか可愛らしさを感じるキャラクターで多くのファンを惹きつけているWONBIN。グループの奥深い魅力を形作り、今後大きな飛躍を遂げる上で欠かせないキーパーソンの一人とも言えるのではないだろうか。

(文=市岡光子)

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