圏央道・坂東PA、4月23日開業 茨城 休憩施設の不足改善

4月23日開業に向けて工事が進む坂東パーキングエリア(内回り)=3月上旬、東日本高速道路関東支社提供

東日本高速道路(ネクスコ東日本)は13日、首都圏中央連絡自動車道(圏央道)内回りの坂東パーキングエリア(PA、茨城県坂東市弓田)が4月23日正午に開業すると発表した。圏央道の県内区間で課題となっている休憩施設の不足の改善につなげる。PA隣接地では市が飲食店やヘリポートなどを整備する予定で、高速道と一般道の両方から利用できる「ハイウェイ・オアシス」として期待される。

ネクスコ東日本関東支社によると、坂東PAは駐車場とトイレ棟で構成する。駐車場は大型車38台、乗用車など51台のほか、電気自動車(EV)の急速充電器2口を用意。トイレは子ども連れやおむつ替え利用などで使える「家族トイレ」も設置する。売店や飲食店はない。

圏央道の休憩施設は、県内では稲敷市の江戸崎PAに限られる。同PA以西では約77キロ先の埼玉県久喜市の菖蒲PAまで設置されておらず、休憩施設の確保が課題となっている。江戸崎PAから今回開業する坂東PAの間は約40キロで、休憩施設がない距離は大幅に短縮される。

坂東PAは内回りが2021年9月に着工し、現在は駐車場の舗装や施設工事を進めている。一方、外回りPAは盛り土工事中で、25~26年度の完了を目指す坂東インターチェンジ(IC)-常総IC間の4車線化に併せて早期供用を目指す。

坂東市は、内回りPAに隣接する土地約10ヘクタールにハイウェイ・オアシスを整備する。売店や飲食店のほか、広場、ヘリポートを備えた都市公園として、内回り・外回りPAと一般道の双方から利用者が出入りできるようにする。着工や完成の時期は未定だが、売店や広場の一部などを先行して整備する方針。

坂東PAについて、関東支社つくば工事事務所の田中映副所長は「休憩施設不足の解消に向けて大きな意義がある。利便性が向上し、ドライバーの休息や安全にもつながる」と強調。市都市整備課は「開業を機にハイウェイ・オアシスの整備を加速させたい」としている。

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