ブラザーがローランドDGにTOB、MBOに対抗

Atsuko Aoyama

[東京 14日 ロイター] - ブラザー工業は13日、業務用プリンターメーカーのローランドディージー(DG)の完全子会社化に向け、株式公開買い付け(TOB)を実施すると発表した。ブラザーのTOBはローランドDG取締役会の賛同を得ておらず、ローランドDGが目指すMBO(経営陣が参加する買収)に対抗する形となる。

MBOに向けたTOBの価格1株5035円に対し、ブラザーは1株5200円を提示。買い付け予定株数の下限は、議決権の過半数を確保できる株数で、全株式数の50.00%に設定している。MBOに向けたTOBが成立していないことなどを前提とし、5月中旬をめどに開始することを目指す。

ローランドDGは2月、投資ファンドのタイヨウ・パシフィック・パートナーズと組み、MBOを実施すると発表。ローランドDGはTOBに賛同意見を表明していた。ブラザーによると、MBO発表前からローランドDGにTOBを通じた完全子会社化を提案していた。

ローランドDGはブラザーの公開買い付けについて、事前の連絡を受けていないとし、今後の対応について関連情報を分析・検討した上であらためて意見を示すとしている。

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