米オフィス市場、世界で最も供給過剰=ブルックフィールド

Iain Withers

[カンヌ(フランス) 13日 ロイター] - カナダの投資会社ブルックフィールド・アセット・マネジメントは13日、米国のオフィス市場について、世界で最も供給過剰な状態にあり、投資家は過剰債務に直面しているとの見方を示した。

同社の不動産資本市場担当マネジングパートナー、ブラッドリー・ワイズミラー氏は仏カンヌで開催されている不動産業界の国際会議で、「1人当たりでは世界で最も供給過剰なオフィス市場だ」と指摘。

「(米国は)特定の場所で建設しすぎている。もうオフィスとして使用する必要はない」と述べた。

セクター全体として借り入れが過剰だという。

2022年以降の借入コスト増大や、在宅勤務の広がりで、米国のオフィス空室率が高まり、多くの不動産資産価値が低下している。

米国のオフィス空室率は欧州よりもはるかに高く、都市部では約20%に上る。

米投資会社ブラックストーン・グループのマイケル・ラッシャー氏は米不動産に関するパネル討論会で、質の高い持続可能なオフィスとそれ以外で価値が二極化していると指摘した。

参加者からはオフィスよりも物流施設やデータセンターへの投資に顧客が関心を寄せているいう声が聞かれた。

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