中国外相、17─21日に豪NZ訪問 訪豪は17年以来

Renju Jose

[シドニー 14日 ロイター] - 中国の王毅外相は17─21日にオーストラリアとニュージーランド(NZ)を訪問する。中国外務省が14日に発表した。中国外相の訪豪は2017年以来となる。

アルバニージー豪首相は、王外相と首都キャンベラで会談するのを楽しみにしていると記者会見で述べ、中国との貿易障害の除去が過去数カ月で「大きく進展」したと指摘した。

両国関係はオーストラリアが新型コロナウイルスの起源を巡る調査を呼びかけたことなどに中国が反発し、豪州からの輸入品の一部に高関税を課したため、緊張が高まった。ただ、アルバニージー政権発足後に中国は大方の貿易障壁を撤廃している。

豪ワイン大手トレジャリー・ワイン・エステーツは12日、中国商務省が豪州産ワインに対する関税を撤廃する暫定案を示したと明らかにした。

アルバニージー氏は「前向きな動き」と述べて歓迎した。

オーストラリアのウォン外相は20日に王外相と会談し、貿易障害や人権、地域の安全保障などの問題を取り上げる見通し。

一方、ニュージーランドのピーターズ外相は、対中関係は同国にとって「最も重要かつ複雑」な関係の一つと指摘。外相会談ではインド太平洋地域における平和と安定の重要性など、地域・世界的な問題についても話し合う。

中国外務省の汪文斌報道官は定例記者会見で、今年は中豪戦略的パートナーシップ10周年に当たると述べたほか、豪・ニュージーランド両国とハイレベル対話を開始すると表明した。

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