バイデン大統領、激戦地ウィスコンシン州で熱弁 インフラ投資30億ドル表明

Andrea Shalal Nandita Bose

[ミルウォーキー 13日 ロイター] - 米大統領選で民主党の候補指名を確実にしたバイデン大統領は13日、ウィスコンシン州を訪れ、郊外に住む女性や黒人、ラティーノ(ヒスパニック)の支持獲得に重点を置いて熱弁を振るった。

中西部全域を視野に入れた遊説で、同州は民主党と共和党の支持勢力が拮抗する「スイングステート(揺れる州)」の一つ。人口は約600万人。前回の大統領選でバイデン氏が共和党のトランプ前大統領を僅差で破って勝利した州だ。

大統領は演説で、40州にわたって存在する生活環境に不備がある地域に向け、30億ドル超の規模のインフラ投資策を表明した。資金は、超党派のインフラ投資法に加え、バイデン政権の看板政策インフレ抑制法に基づいて調達する方針だ。

ウィスコンシン州などでは、何年も前に主要な高速道路の開通などの影響で、黒人やヒスパニック、中国人の地域社会が孤立状況に陥っているという。

大統領は「私がここにいるのは、歴史的な間違いを正し、この種の初めての投資を発表するためだ」と発言。インフラ投資策は国民の人生を「一変させて改善する」と強調した。

また演説中、大統領は地元の選挙対策本部を開き、ウィスコンシン州などの州で戸別訪問を通じた支持の取り付けに取りかかると述べた。

大統領は14日にミシガン州に移動する予定。同州はウィスコンシン州とともに今年の大統領選で勝敗を分ける可能性のある激戦7州の一つ。この1週間に大統領は、ペンシルベニアやジョージア、ニューハンプシャーの各州を訪問している。

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