三菱重工マラソン部 新監督に松村コーチ 21年間率いた黒木氏は総監督へ 長崎

松村康平氏

 長崎市を拠点に活動する三菱重工マラソン部は13日、松村康平コーチ(37)が監督に就任すると発表した。21年間にわたって率いた黒木純監督(52)は新設する総監督のポストに就き、マラソンの指導を続ける。いずれも4月1日付。
 松村氏は大阪府出身。清風高、山梨学院大を経て2009年に三菱重工へ入社し、14年に韓国・仁川で開催されたアジア大会のマラソンで銀メダルを獲得した。21年の引退後はコーチを務めていた。現役時代の実績や現役選手との関係性が評価されて監督に昇格する。
 同じく山梨学院大出身の黒木氏は、箱根駅伝で総合優勝を果たした1994年に入社。世界ハーフマラソンでチーム初の日本代表となった。2003年に監督に就任すると、全日本実業団対抗駅伝(ニューイヤー駅伝)で17年の初入賞に導くなど駅伝強豪チームに成長させた。マラソンで日本代表を4人輩出し、現在は日本代表の男子マラソンコーチも兼任している。
 松村氏は「目標としてきたニューイヤー駅伝優勝、そして五輪を含めた国際大会で活躍する選手の輩出をこの長崎から実現するため、チームの軸をぶらさず挑戦していく」とコメント。黒木氏は「引き続きマラソン強化、新体制の育成とチーム強化に関わっていく」としている。
 新主将に、昨夏のブダペスト世界選手権マラソン代表の山下一貴(26)が就任することも併せて発表した。現主将の的野遼大(31)はコーチ兼任で現役を続行する。

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