「ちょっとホッとした(笑)」宮市亮がドキドキの左SBを回想。会場大ブーイング、まさかの判定には「ノーファウルかって…」

宮市亮が中身の濃い、ビッグゲームを振り返った。

3月13日に開催されたアジア・チャンピオンズリーグの準々決勝第2戦で、横浜F・マリノスは山東泰山とホームで対戦。75分にアンデルソン・ロペスがゴールを奪い、1-0で中国の難敵に連勝し、2戦合計3-1でクラブ史上初の4強入りを果たした。

31歳のスピードスターはヤン・マテウスの負傷に伴い、43分から出場。すると、相手を引き付けてからの絶妙なパスで決勝点をお膳立てしたほか、83分にはスピードを活かした抜け出しでガオ・ジュンイーの一発退場を誘発した。

そんななか、後半開始早々に永戸勝也が2枚目のイエローカードを受けてから、しばらくの間は本職ではない左サイドバックを務めた。宮市は試合後、「あの場面は僕がそこに入る指示でした」と伝えたうえで、その際の心境をこうぶっちゃけた。

「やっぱり景色が違うので。右サイドに張っている選手がいたので、すごく気になりました。だけど、あんまりボールが来なかったので、ちょっとホッとはしました(笑)」

【厳選ショット】アンデルソン・ロペスが貴重なボレー弾!苦しみながらも勝利しクラブ史上初のACLベスト4進出!|ACL準々決勝第2戦 横浜1-0山東泰山(2戦合計:3-1)
相手にレッドカードを出させた場面は、明らかなファウルで倒されるも、当初は笛が吹かれず。そのままプレーが続き、会場で大ブーイングが巻き起こった。宮市はこの場面も振り返り、タイミング良くパスを出したA・ロペスに感謝の言葉を送った。

「完全にかかってはいたので、ノーファウルかっていう...結果的にVARでレッドカードということで、良かったのかどうかは分からないですけど(笑)、あそこは狙いだったので良かったと思います。彼(ロペス)がよく見てくれましたし、あそこのエリアはすごく空いていたので、そこをつけば何か起こるかなとは思っていました」

調子の良さを感じさせたなか、次に期待されるのはやはりゴールだ。

「今日も正直、1点決められるシーンはあったので、そこを確実に仕留めていきたいですけど、チームの勝利が何よりですし、今日の試合に限ってはもうどんな形でも突破することが何よりだと思うので。チームとして勝てたのは良かったですし、しっかり気を引き締めてまた週末Jリーグに向かいたいと思います」

悲願のアジア制覇に燃える宮市は、「次で負けたらベスト8もベスト4も一緒だと思うので、勝ち続けていくしかない」とも語る。ハリー・キューウェル新監督曰く「まだ旅の途中」のマリノスは勢いを加速させ、さらなる偉業を成し遂げられるか。

取材・文●有園僚真(サッカーダイジェストWeb編集部)

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