オランダの極右ウィルダース党首、首相にならないと表明 連立協議が難航

オランダで昨年11月に行われた総選挙で圧勝した極右「自由党(PVV)」のヘルト・ウィルダース党首は13日、新政権で首相にならない意向を示した。

PVVは昨年の総選挙で第1党となったが、連立を組むには他の政党の支持が必要だった。

新政権の形をめぐっては、他の3党との協議が続いている。

最新の協議は12日に終了しており、交渉担当者が14日にも、議会に報告書を提出する予定だ。

ウィルダース氏はソーシャルメディアで、「私が首相になれるのは、連立を組むすべての政党がそれを支持する場合だけだ。しかし、そうはならなかった」と述べた。

「私は右派内閣を望んでいる。亡命者と移民を減らしたい。オランダ人を第一に考えたい。私の祖国と有権者への愛は大きく、自分の立場よりも重要だ」

ウィルダース氏はこれまで、中道右派の「自由民主国民党(VVD)」、中道派新党「新社会契約党(NSC)」、中道右派「農家市民運動(BBB)」と連立政権の形成について協議を重ねてきた。

オランダ公共放送NOSによると、これら3党の党首は今週、4党の党首全員が閣僚にならないと合意した場合のみ、協議で前進する用意があると主張した。

首相職について候補者が浮上したかどうかは、すぐには明らかになっていない。

この問題については、15日にも議会での討論が予定されている。

オランダは現在の欧州連合(EU)の創設メンバーでもあるため、昨年のPVVの勝利は国内政治を揺るがしただけでなく、欧州全体に波紋を広げた。

(英語記事 Dutch anti-Islam populist Geert Wilders abandons PM bid

© BBCグローバルニュースジャパン株式会社