クレール・ドゥニ監督の日本劇場未公開作を4Kレストア化 『美しき仕事』5月31日公開へ

1999年に公開されたクレール・ドゥニ監督作『美しき仕事』の4Kレストア版が、5月31日よりBunkamuraル・シネマ 渋谷宮下ほかにて全国公開されることが決定した。

フランスの映画作家のドゥニが1999年に発表した作品で、日本では劇場未公開だった本作。ドニ・ラヴァンを主演に迎え、青いアフリカの海岸を背景に、外人部隊とそれを率いる指揮官の訓練の日々が描かれる。

目が眩むようなあの夏、フランス・マルセイユの自宅で回想録を執筆しているガルー。かつて外国人部隊所属の上級曹長だった彼は、アフリカのジブチに駐留していた。暑く乾いた土地で過ごすなか、いつしかガルーは上官であるフォレスティエに憧れともつかぬ思いを抱いていく。そこへ新兵のサンタンが部隊へやってくる。サンタンはその社交的な性格でたちまち人気者となり、ガルーは彼に対して嫉妬と羨望の入り混じった感情を募らせ、やがて彼を破滅させたいと願うようになる……。

あわせて公開されたポスタービジュアルは、劇中でも印象的な青を用い、物語のキーパーソンとなるサンタンのシルエットが大きく描かれている。

『ムーンライト』のバリー・ジェンキンスや、『aftersun/アフターサン』のシャーロット・ウェルズは本作の影響を受けたと公言しており、ヴィム・ヴェンダース、ジム・ジャームッシュらも愛してやまないドゥニ監督。グレタ・ガーウィグも「美しくてエモーショナル。現実離れしていながら、深く胸を打たれる」と絶賛している。

なお、公開に先駆け、3月20日から開催される「横浜フランス映画祭 2024」で最終日3月24日を飾るジャパンプレミア、その夜にはBukamuraル・シネマ 渋谷宮下での先行上映も開催される。
(文=リアルサウンド編集部)

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