テラ・ラボ、航続距離1000kmの垂直離発着可能な長距離無人航空機「テラ・ドルフィンVTOL」量産化計画を開始

「テラ・ドルフィンVTOL」は、災害時には滑走路を必要とすることなく迅速に飛行でき、洋上の長時間飛行にも耐えられるよう剛性が高く設計され、世界でも類を見ない10時間以上、1000km以上の飛行を実現するモデルとして開発を進めてきた。

量産化計画は、製品の均一性を担保し、品質を管理する必要がある。これまでの実験機をもとに量産化モデルとして設計、構造、部品等をさらにバージョンアップし、各種検査を通じて、スペック、技術資料、製造管理資料などの作成に着手し、量産化は2025年から行えるようになる予定だ。

テラ・ラボが開発を進める固定翼型無人航空機「テラ・ドルフィン(翼長4m)」はMPPモデル(Multi Purpose Platforms、多目的プラットフォーム型無人航空機)として開発されており、レシプロエンジンやジェットエンジンなど推進装置や観測装置を選べるなど多様な用途に対応できる。

飛行を行うテラ・ドルフィンVTOL(写真はVTOLモード)

固定翼機はこれまで、長距離飛行ができる特性があることで着目はされていたものの、離発着に滑走路が必要とされ、運用上に課題とだった。そこで、長距離飛行ができる特性を活かし、滑走路不要な垂直離発着を可能とする「新型テラ・ドルフィンVTOL」を実装化を目指してきたという。

飛行を行うテラ・ドルフィンVTOL(写真は固定翼モード)

テラ・ドルフィンは、「2019-2021度、地域復興実用化開発等促進事業補助金(福島県)」を活用し、プロトタイプによる飛行試験を実施。「2023年度、新あいち創造研究開発補助金(愛知県)」を活用し、垂直離発着可能な固定翼機として機体のグレードアップを行ってきた。

機体スペック

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