【動画あり】嘉手納基地でパラシュート降下訓練 米軍4カ月連続で強行

 米軍は14日午後3時35分ごろから、沖縄県の米空軍嘉手納基地でパラシュート降下訓練を実施した。4回に分けて少なくとも24人の米兵が同基地滑走路に降下した。県や基地周辺自治体が訓練中止を求める中、昨年12月から4カ月連続で強行した。外務省沖縄事務所などは、通常訓練地の伊江島補助飛行場滑走路が使用できないことから「例外的」との認識を示している。

 午後3時15分ごろ、同基地所属のMC130特殊作戦機1機が離陸。同35分ごろに9人、同45分ごろに6人、午後4時ごろに4人、同5分ごろに5人の米兵がパラシュートで降下した。このうち4人が着陸目標地点から約1キロ離れた基地内に降下した。

 1996年に日米特別行動委員会(SACO)最終報告で読谷補助飛行場から伊江島補助飛行場への訓練移転合意後、嘉手納で4カ月連続の降下訓練が行われるのは初めて。訓練回数は今回で計18回になった。

 嘉手納町役場屋上では、基地周辺自治体で構成する「嘉手納飛行場に関する三市町連絡協議会(三連協)」の担当者が目視で訓練を確認した。三連協は沖縄防衛局などに抗議要請する方針。

 この日は午前中から米軍普天間飛行場所属のMV22オスプレイが飛行を再開。住民から「日本政府は米軍のやりたい放題の基地運用を止めるべきだ」と反発する声が上がっている。

パラシュート降下訓練で沖縄県の米軍嘉手納基地内に降りる米兵=14日午後3時42分、嘉手納町役場から(名護大輝撮影)

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