65歳以上(単身者)の毎月の生活費はどれくらい?
総務省統計局の「家計調査年報(家計収支編)2022年(令和4年)結果の概要」によると、65歳以上の単身無職世帯の平均支出は、月15万5495円(消費支出14万3139円・非消費支出1万2356円)であることが分かりました。
なお消費支出とは、原則として日常生活を営むにあたり必要な商品やサービスを購入した支出のことです。例えば「食料費」「住居費」「水道光熱費」などが消費支出にあたります。
一方、非消費支出とは、社会保険料や税金など、世帯の自由にならない支出のことを指します。
上記はあくまで平均的な数値ではありますが、65歳以上の単身世帯の場合、生活費としておおよそ毎月16万円かかる計算です。
ちなみに、総務省統計局が発表する平均値は生活にかかる一般的な費用であり、想定外の入院などは含まれていません。そのため、実際には月16万円以上かかってしまう可能性もあるため注意が必要です。
貯金が500万円かつ毎月の年金が10万円の場合、何年生活できる?
仮に、総務省統計局のデータのとおり毎月15万5495円消費した場合、貯金500万円・毎月の年金受給額10万円の方は何年生活できるのか計算してみました。その結果は以下の通りです。
__・毎月の赤字額:10万円\-15万5495円=\-5万5495円
・年間の赤字額:5万5495円×12ヶ月=66万5940円
・貯金がなくなる年数:500万円÷66万5940円=約7.5年__
貯金500万円・毎月の年金受給額10万円の方の場合、65歳の定年退職後から約7.5年生活できることが分かりました。
つまり、平均的な支出だった場合、おおよそ72歳までは現在の貯金で生活できると考えられます。ただし、思わぬ事故やけがに見舞われ、出費がかさむ可能性も考えられます。そうなると、約7.5年よりも早く貯金がなくなるケースもあるでしょう。
貯金500万円・毎月の年金10万円の場合、パートなどで収入を得た方がよいかもしれません
仮に総務省統計局のデータのとおり毎月15万5495円の支出があり、貯金500万円・毎月の年金受給額10万円の方は、現在の貯金でおおよそ72歳までは生活できると考えられます。
ただし、72歳以降は貯金が尽きてしまうため、人生100年時代といわれる現代では、パートなどで収入を得た方がよいかもしれません。
ただ、総務省統計局が発表する支出額はあくまで平均であり、実際の支出は個々人によって大きく異なります。そのため、一度ご自身の場合はどのような結果になるのか計算してみるとよいでしょう。
出典
総務省統計局 家計調査年報(家計収支編)2022年(令和4年)結果の概要
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー