『グランメゾン東京』長寿シリーズ化も視野に? 木村拓哉のコメントから伝わる謙虚さ

『グランメゾン東京』が帰ってくる! 2019年に日曜劇場枠で放送された木村拓哉が主演のドラマ『グランメゾン東京』(TBS系)の新作スペシャルドラマが今冬に放送されることが決定した。

木村といえば、先日も4月期のテレビ朝日系木曜ドラマ『Believe-君にかける橋-』が発表になったばかり。出演作品の知らせが相次いでいる。

脚本は黒岩勉、演出は塚原あゆ子が前作に引き続き担当し、木村演じる型破りなシェフ・尾花夏樹をはじめ、「グランメゾン東京」のシェフである早見倫子役の鈴木京香、連ドラでは大きな見どころのひとつとなった平古祥平役の玉森裕太、相沢瓶人役の及川光博、ギャルソン・京野陸太郎役の沢村一樹と、連ドラ当時と変わらぬ豪華キャスト陣が集結する。

スペシャルドラマの制作発表時に木村は「もう一度『グランメゾン東京』の世界観を構築できるというのは、自分の中で非常に熱量のあるニュース」と熱い思いを寄せており、当時のキャストが集結することについて、「みんなが誰1人変わることなく存在してくれているのが、非常に誇らしいし、うれしいし、ありがたい」と共演の喜びをあらわにしていた(※)。

言うまでもなく、木村はこれまで様々な作品に出演し、その都度注目を集めてきた。木村が劇中で着用したファッションが人気を集めてトレンドを作ったり、演じる役の職業に注目が集まったりとさまざまなムーブメントを巻き起こしてきた。

また、木村が検察官を演じた『HERO』(フジテレビ系)シリーズは、2001年にフジ月9枠で連続ドラマとしてスタートし、2006年に特別編が放送。2014年には連続ドラマ第2シーズンが放送されたほか、映画化も実現。2007年、2015年の2作公開されるほどの人気作品へと成長させた実績がある。『グランメゾン東京』も、年齢性別を問わず幅広い層が楽しめる上質な物語であり、『HERO』のように今後時間をかけて大きく成長するのではないかと期待が高まる。

制作発表のコメントで、木村は「自分は参加させていただいている」「最終的に尾花を構築してくれたのは、相対する役のキャストのみんな」と、主演でありながらも非常に謙虚なコメントをしているのが印象的で、スペシャルドラマの放送決定、そして制作陣やキャストが再集結する理由がうかがえた(※)。

2019年に放送されたTVシリーズでは、確かな腕前を持ちながら、ある事件ですべてを失ったシェフ・尾花と早見が「グランメゾン東京」を立ち上げ、ミシュランで三ツ星を獲得するまでの道のりが描かれた。

今回のスペシャルドラマでは「グランメゾン東京」が三つ星を獲得してからのストーリーが描かれる。連続ドラマでもそれぞれの人間模様をはじめ、仕事への情熱や向き合い方を描き、物語の面白さだけでなく、視聴者への問いかけや学びのある作品だった。

すべてのミシュランの星を全て失ってしまったところから始まる「グランメゾン東京」。パリに渡り音信不通になっているという尾花夏樹とかつての仲間たちがどう交わっていくのか。夏樹がどんな登場をするのかも含めて「グランメゾン東京」特有の熱のある世界観がいまから待ち遠しい。

参照
※ https://realsound.jp/movie/2024/03/post-1599273.html
(文=柚月裕実)

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