市政運営に「市民」の重要度「高」 小川晶市長の所信表明をAIで分析 群馬・前橋市

重要度が高い言葉を視覚的に示した「ワードクラウド」。色は青が名詞、緑が形容詞、赤が動詞を表している

 「市民に寄り添って」「市民の期待に応えられるよう」「市民の声をしっかりと聞きながら」ー。2月に投開票された群馬県の前橋市長選で初当選した小川晶市長が14日、前橋市議会3月臨時会で行った所信表明演説について、人工知能(AI)を駆使したツールを用いて分析した。選挙戦でも訴え続けてきた「市民の信頼を取り戻し、市民が主役のまちづくり」を目指すことを改めて強調した。

 発言の重要度を加味して統計処理し、スコア(点数)が高い単語を選び出して図示した「ワードクラウド」によると、「市民」「まちづくり」「子どもたち」「(山本龍)前市長」などの言葉が目立った。

 「子どもたちの人権が尊重され、安心して成長できるまちづくりを実現するため」に子ども基本条例の制定を目指すなど、子ども・教育に関する政策を五つの基本政策の一つとした。

 また、山本龍・前市長時代に起きた官製談合事件や、アーツ前橋の不祥事は「市政に対する市民の信頼を失うような事態」と批判。一方で、民間企業との連携やデジタル化など進めてきた政策については「少しずつ街中にも活気が戻ってきた」と評価した。

 さらに、市政運営の停滞は避けるため、継続中の政策については「進めるべきところは進め、改めるべきはしっかりと改める」と強調。「どのような政策であっても市民の声をしっかりと聞きながら市政運営を行う」とし、市民参加の取り組みを積極的に取り入れる方針を示した。

 分析には、ユーザーローカルAIテキストマイニング(https://textmining.userlocal.jp/)を利用した。

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