水素水サーバーや生ゴミ処理機の開発を手掛けていた(株)テックコーポレーション[広島]が破産へ

(株)テックコーポレーション(広島市中区)は3月6日、事業を停止し、破産手続きを本田兆司弁護士(桂・本田法律事務所、同市中区東白島町20-7)に一任した。
負債総額は約150億円。

自動車のコーティングや研磨、防錆処理事業からスタートしたが、1995年1月に生ゴミ処理機の開発に成功。1998年11月からは、生ゴミを精製バイオ菌で水蒸気と炭酸ガスに分解するとして「マジックバイオくん」を販売開始し、自社開発の環境関連機器の販売へと業態を転換した。

その後は、生ゴミ処理機と組み合わせ可能な包装資材ゴミ分別機「ゴミ分けるくん」や水素水サーバー「い~水H2」、ナノバブル発生装置「ファインアクア」などの販売も開始し、積極的な展開で業容を拡大。販売代理店方式による営業を行い、全国に販路を構築し、2016年7月期には売上高100億円を突破した。

以降も販路を拡げ、2023年7月期は売上高が194億6532万円まで伸長。一方で、営業経費の負担や原料高の影響等から、損益は低調に推移し、財務の充実には至っていなかった。売掛金の回収も長期化するなかで、借入や割引手形に依存した経営が続き、資金繰りのめどが立たなくなり、今回の措置となった。

※(株)テックコーポレーション(TSR企業コード:740278177、法人番号:9240001007235、広島市中区三川町2-6、設立1984(昭和59)年4月、資本金7000万円)

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