岩手県岩泉町の小本地区で、東日本大震災の津波に耐え復興の象徴となっていた一本の松が、2月末の暴風雪の影響で折れているのが見つかりました。地域の住民からは惜しむ声が聞かれました。
14日午前10時ごろの岩泉町小本地区です。小本川の水門近くで1本の松が根元から折れています。
この松は1930年代に防潮林を造成するために植えられたうちの一本です。
東日本大震災の津波とその後の塩害を乗り越え唯一根を張り続けたことから、小本地域振興協議会が2020年に「未来につなぐ希望の松」と名づけました。
近くの住民によりますと、2月末に沿岸北部が記録的な暴風雪に見舞われた際、雪の重みと強風により折れたとみられています。住民からは惜しむ声が聞かれました。
(住民)
「自然には叶わないね。だいぶ風が強かったらしい。残念だね」
協議会の長崎基一会長は、「県や町と相談しながら何らかの形で残せれば」と話していました。