【On The Move ③ HOU】球界屈指のクローザー獲得で覇権奪還に視界良好!

3年連続地区優勝、7年連続ポストシーズン進出、2017年と2022年はワールドシリーズ制覇と、黄金期を迎えているアストロズだが、昨季は惜しくもリーグ優勝決定シリーズで敗退。今季は球界屈指のクローザーを加え、覇権奪還に向けて準備は整った。

2023年は地区を制覇するも、ワイルドカードから下剋上を果たして頂点まで上り詰めた同地区のレンジャーズの前に涙を呑んだアストロズ。連覇こそ逃したものの、覇権奪還に向けてさらなる強力チームを作り上げた。

日本時間1月25日、FA市場でクローザーの目玉だったジョシュ・ヘイダーと5年の大型契約を結び、争奪戦に勝利したアストロズ。パドレスからFAとなっていたヘイダーは、これまでナ・リーグの最優秀救援投手賞であるトレバー・ホフマン賞を3回受賞するなど、球界屈指のクローザーである。

ヘイダーは今季から初めてア・リーグでプレーすることになるが、これでア・リーグの最優秀救援投手賞であるマリアーノ・リベラ賞を受賞する可能性も出てきた。受賞すれば、現オリオールズのクレイグ・キンブレルに次ぐ、ホフマン賞とリベラ賞のダブル受賞となる。

打撃陣では正捕手のマーティン・マルドナードがFAでチームを去ったが、昨季キャリアハイの成績を残したヤイナー・ディアスがカバーし、控えにはブリュワーズからFAとなったビクター・カラティニを獲得と抜かりはない。ちなみにカラティニは、史上初となる「捕手として2年連続異なるチームでノーヒッター」を達成した選手である。

そして、今季終了後にFAとなる予定だったチームの象徴、ホセ・アルトゥーベとも新たに5年契約を結び、2029年まで契約を延長。これでアルトゥーベが「生涯アストロズ」でキャリアを終えることがほぼ確実となった。

先発投手は、昨季途中にトレードで復帰して7勝を挙げたジャスティン・バーランダーがスプリング・トレーニング前に右肩を痛め、開幕には出遅れる見込みだ。しかし、順調に回復しており、それほど大きな問題とはならなさそうだ。

さらには、2022年に15勝を挙げたルイス・ガルシアと同13勝のランス・マカラーズJr.も怪我で離脱中だが、夏頃には復帰が予定されている。現状でも充分に戦える戦力が整っているアストロズだが、夏以降は実績のある投手陣が揃う。まさに無双状態の最強チームが形成されるかもしれない。

覇権奪還に向けて視界良好のアストロズが挑むは、昨季ワールドシリーズを初めて制覇したディフェンディング・チャンピオンのレンジャーズ。そのレンジャーズも故障で離脱中のジェイコブ・デグロム、マックス・シャーザーの両投手が夏頃に復帰予定となっている。後半戦には同地区の強力なライバル同士の激しい戦いが繰り広げられるであろうア・リーグ西地区、その熱い戦いに注目だ。

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