【今季注目の有望株➀】球界ナンバーワン有望株がいきなり菊池からグランドスラムを放つ

MLBはこの春、新たな企画として各球団のプロスペクト(若手有望株)で編成されたチーム対抗の「スプリング・ブレイクアウト」を行う。本連載では「スプリング・ブレイクアウト」にも出場し、MLBの未来を担うであろう若い才能たちを紹介していきたい。まずは若手有望株トップ3だ。

MLB公式サイト内でプロスペクト(若手有望株)の情報を専門的に扱う「MLBパイプライン」。そのプロスペクト・ランキングで1位となったのが、オリオールズの遊撃手、ジャクソン・ホリデイだ。

ホリデイと聞いて、主にカージナルスで活躍し、通算316本塁打を記録した名選手マット・ホリデイを思い出す人もいると思うが、まさにその息子がこのジャクソン・ホリデイだ。

2022年のドラフト1巡目(全体1位)でオリオールズに指名され、2023年にはマイナーリーグの4つのレベルで合計125試合に出場した。そのなかで、打率.323、12本塁打、75打点を記録し、MLBパイプラインが選ぶ「年間最優秀プロスペクト打者」に選出された超有望株だ。現在はメジャーのスプリング・トレーニングにも参加しており、打率.323、OPS.941をマーク。日本時間3月11日のブルージェイズ戦では、菊池雄星から満塁弾を放つなど、早くも底知れぬ才能の片鱗を見せている。

ランキング2位はブリュワーズのジャクソン・チョーリオ外野手。ベネズエラ出身で、2021年にアマチュアFAでブリュワーズと契約し、昨季はAA級とAAA級で22本塁打、44盗塁の「20-40」を達成。マイナーで、しかも10代での達成は2017年のロナルド・アクーニャJr.(ブレーブス)以来の快挙となった。

オフには、メジャーデビュー前の選手としては史上最高額となる8年8200万ドル(約121億円)で契約を延長し、オープン戦ではここまで11試合に出場して打率.308とその期待に応えている。

ランキング3位は、高校卒業後の2年間は空軍士官学校に進学したあと、ルイジアナ州立大に転校して2023年のカレッジ・ワールドシリーズで優勝に貢献したポール・スキーンズ投手。大学では13勝を挙げ、奪三振数、奪三振率、WHIPでNCAAディビジョン1の全投手中トップの数字を残し、SEC(西部地区)の年間最優秀投手賞を獲得した。

2023年ドラフト1巡目(全体1位)指名でパイレーツに入団し、ルーキー級からAA級まで昇格して合計5試合に先発。スプリング・トレーニングでも1先発を含む2試合に登板しているが、まだプロでの経験が浅いことから開幕ロースターには残らず、開幕後しばらくはマイナーで経験を積むことが発表されている。

チームに新しい風を吹かせる未知の可能性を持ったトップ・プロスペクトたち。一生に一度しか受賞が許されない唯一の栄誉、「新人王」を獲得するのは誰になるのだろうか。その候補を知っておけば、メジャーデビュー後の活躍がより楽しめる。次も期待の新風を紹介するので、ぜひ今からチェックしておいてほしい。

The post 【今季注目の有望株➀】球界ナンバーワン有望株がいきなり菊池からグランドスラムを放つ first appeared on MLB.JP.

© MLB Advanced Media, LP.