性能8割、価格2割…鹿児島県が新体育館の落札基準案を公表 1000点満点の総合評価で事業者選定

鹿児島県が新総合体育館の整備を計画しているドルフィンポート跡地(中央)=鹿児島市

 鹿児島県は鹿児島港本港区ドルフィンポート跡地に計画する新総合体育館の設計、建設から運営、維持管理までを担う事業者の落札者決定基準案を公表した。設備などの性能面800点、事業費200点の千点満点の総合評価で選定する。

 新体育館は観客席8000席程度のメインアリーナが核。性能面の配分割合は、アリーナなどの設備に9.4%と最も重点を置いた。以下、県内企業の参画や県産材活用8.8%、中心市街地との回遊性向上への施策7.5%、景観や眺望への配慮6.3%の順。県民や県議会などの意見を踏まえ、景観・眺望の比重を全国の類似施設より約2.7倍高く設定したとしている。

 事業費は、最低価格を提案した事業者を200点とし、それ以外の事業者は最低価格と比較した割合で配点する。

 県は新体育館事業で民間資金を活用した社会資本整備(PFI)手法を取り入れる。4月に入札公告を予定し、決定基準を基に、選定委員会が12月に落札者を決める計画。事業費は人件費の高騰などで最大313億円に膨らみ、さらに増える可能性を示唆している。

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