「開けば和田さんに会える」平野レミの“宝物” 貴重なプライベートに迫る和田誠のエッセイが42年ぶり復刊

和田誠のエッセイを101本、イラストを79点した貴重なエッセイ集『わたくし大画報』(ポプラ社)が3月13日に発売した。妻・平野レミとのエピソードから、はじめての育児、「週刊文春」の表紙イラストや装丁の仕事まで。 谷川俊太郎や篠山紀信、渥美清さん、向田邦子著名人との驚くべき交友録も盛りだくさんで、42年ぶりの復刊となる、

200冊以上の著作を残した和田誠。装丁やイラストのお仕事も加えると枚挙にいとまがないが、妻・平野レミも「和田さんは自分を表に出したりしない人」と言うように、自身や家族について書いた本は少ない。

そんな”めったに自分を語らない”和田誠が、家族や仕事、趣味、交友関係などを書いた貴重なエッセイが『わたくし大画報』だ。NHK「趣味どきっ!」にて、平野レミが自身の本棚を紹介していたこときっかけに、今回の復刊に至った。

復刊に際し、平野レミは「この本は私の宝物。だって私のことが書いてあるんだから。和田さんは自分の世界をちゃんと持っていて、家に帰っても映画ばっかり見てる。自分の話もめったにしない。私のことをどう思ってるかもよく知らなかった。でもこの本を読んだら私や息子たちのことがたくさん、しかもおもしろおかしく書いてある。私のことなんて絶対に書かないと思ってたから驚いちゃった。こんなふうに見てたんだなって嬉しくなりました。ちゃんとチェックしてたのね。そういう和田さんですよ。(中略)和田さんはもういないけど、本を開けばまた和田さんに会える。ちょっとずつちょっとずつ読んでいます。たくさん会いたい気持ちを我慢して。だって、“お楽しみはこれからだ”ですから(笑)。」とコメントしている。

妻・平野レミや著名人の似顔絵のみならず、貴重な自画像など貴重なイラストを79点収録。エッセイは101本収録。プライベートな話から当時の書籍や映画、舞台などのカルチャーを知る手がかりともなるものまで多岐にわたる。ぜひチェックしてみよう。

(文=リアルサウンド ブック編集部)

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