落選狙いの保育所申請防止へ 育休給付延長審査を厳格化

厚生労働省

 厚生労働省は14日の労働政策審議会部会で、育児休業給付の期間延長の審査を厳格化する方針を決めた。現在は、選考に落ちて保育所が見つからない場合、ハローワークに落選を示す文書を示せば、給付の延長が可能。来年4月からは必要な書類を増やす。より長く給付を受けるため、あえて落選を狙って人気の高い保育所に申請する不適切な行為を防ぐ。

 育休給付の期間は原則、子どもが1歳になるまで。親が仕事への復帰を目指しているにもかかわらず、保育所に落選したなどの理由があれば、最長2歳まで延長できる。

 厚労省によると、給付を長引かせるために、実際には保育所を利用する意思がないのに、高倍率の保育所のみに入所を申し込むなどの事例が問題となっている。

 今後は、ハローワークが給付の延長を認定する際は、保育所の落選を示す自治体の「入所保留通知書」に加えて、その保育所を選んだ理由や登園時間といった詳しい情報を記入した申告書などを提出させ、厳しく審査する。

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