横浜・中2女子いじめ自殺、市長「認識甘かった」 調査に第三者性担保へ

女子生徒がいじめを苦に自殺した問題を受け、改善に向けた対応方針を説明する山中市長=横浜市役所

 横浜市立中学校2年の女子生徒が2020年、いじめを苦に自殺した問題を受け、山中竹春市長は14日の定例会見で、今後はいじめを受けた疑いがある生徒の自殺が起きた直後に学校が行う背景調査について、第三者性を持たせる態勢整備を市教育委員会側に求めたことを明らかにした。

 本来は事実解明のために行う調査だが、本事案では「学校が生徒に寄り添おうとした姿勢を伝えること」に目的がすり替わり、市教委の第三者組織から「看過できない問題」と指摘を受けていた。

 山中市長は「調査目的を逸脱していた。隠蔽(いんぺい)を意図していたとは思わないが、認識が甘かった」とした上で、「学校が第三者的な立場で調査を行うことが期待できない構造であれば、最初から弁護士などを含めた態勢を担保しないといけない」と主張。時期については「すぐにでも適用を開始したい」と答えた。

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