ティファニーの創造の歴史を追う展覧会「ティファニー ワンダー」虎ノ門で、世界初公開品含む約500点

ティファニー(Tiffany & Co.)の技と創造の歴史を追う大型展覧会「ティファニー ワンダー 技と創造の187年」が、東京・虎ノ門ヒルズ ステーションタワー 45階の「TOKYO NODE」にて開催される。期間は、2024年4月12日(金)から6月23日(日)まで。

ティファニーの職人技と創造性に迫る展覧会

「ティファニー ワンダー」は、日本で実に17年ぶりとなるティファニーによる展覧会。会場では、最高峰のイエローダイヤモンドである「ザ ティファニー ダイヤモンド」をはじめ、世界初公開180点、日本初公開380点含む、約500点にもおよぶ輝かしい傑作が展示される。

ダイナミックなプロジェクションマッピングや、ティファニージュエリーが登場する映画の紹介なども通して、これまでの技と創造の歴史を辿っていく。

会場では、代表的なデザイナーであるジャン・シュランバージェが手掛ける、鳥をモチーフとした「バード オン ア ロック」のブローチから、米国初のメールオーダーカタログ「ブルー ブック」、初期の「ブルーボックス」、誰もが憧れる「ティファニー セッティング エンゲージメント リング」など、美しいアーカイブの数々を揃えている。300点近い未公開作品を通じて、ティファニーの歴史を辿っていく。

10のルームで構成

会場は10のルームで構成されている。最初に足を踏み入れる「ティファニーの世界」から、「ティファニーの起源」、「デザインの偉業」、「想像の宝庫 ジャン・シュランバージェ」、「日本への愛」、「夢の世界」、「ティファニーで朝食を」、「祝福の時」、「ダイヤモンド キングの真髄」、「ザ ティファニー ダイヤモンド」まで。10のテーマによって驚異、発見、奇跡、空想、感動というあらゆるワンダーを紹介する。

映像と音楽で“ティファニーの世界”へ没入体験

まず来場者を迎えるのは、天井まで見上げる大型ビジョンを活かした壮大なプロジェクションマッピング「ティファニーの世界」。映像の中では、1965年にジャン・シュランバージェが世に送り出し、以後半世紀以上にわたってティファニーの象徴であり続けてきた鳥モチーフのブローチ「バード オン ア ロック」が物語の主役を担う。

優美に羽ばたくバードは、映像の中で、多くのコレクション誕生のきっかけとなったニューヨークのグランドセントラル駅にある星座モチーフの天井画、代表的なデザイナー ジャン・シュランバージェにとっての着想源のひとつである“海洋の世界”を羽ばたき巡る。また、ティファニーが絆を築いてきた日本とのつながりも感じられ、美しい日本の芸術世界も投影される。

ティファニー誕生から今日までの歴史をおさらい

映像を終えたら次のルーム「デザインの偉業」では、ティファニー誕生から現在までの創作を、重要な作品とともにおさらい。壁面には、これまでの時代の変遷が織物によって表現されている。

特に目を引くのは、先ほどの映像の主役を担っていた、ジャン・シュランバージェが製作した「バード オン ア ロック ブローチ」の初作品だ。また、絵画的なアールデコ調のブレスレットや渦巻状のパールとエナメルのブローチ、ティファニーが名付けて発表した宝石なども展観できる。

貴重な「ブルー ブック」も来日

ごく限られた人しか手にできない、ティファニーの最高峰コレクションを紹介するカタログ「ブルー ブック」も必見。今回は創刊号となった1845年の「ブルー ブック」も来日している。見た目こそ小さいが、初代の「ブルー ブック」も現代のものと変わらず、クラフトマンシップに関する情報が詳細に記されているそうだ。

遊び心に溢れるティファニーのジュエリーデザインに触れる

次に待ち構えるルームの入り口には、1904年のセントルイス万国博覧会で発表された「メドゥーサ ペンダント」が飾られている。

「メドゥーサ ペンダント」は、創業者の息子であるルイス・コンフォート・ティファニーが初めてジュエリーで自身のクリエイティブなビジョンを掲げるために作った作品。彼のジュエリーは自然をモチーフとするものが多いが、「メドゥーサ ペンダント」では、クラゲの虹色の輝きとしなやかな動きを美しいストーンによって表現した。

「想像の宝庫 ジャン・シュランバージェ」と題されたルームはその名の通り、「バード オン ア ロック」の生みの親であり、20世紀の最も重要なジュエリーデザイナーのひとりであるジャン・シュランバージェの作品群に触れられる。

ジュエリーの世界に革命を起こした人物とも言える彼の作品は、ティファニーの創造を象徴するものばかりで、とびきりエレガントでありながら、時に愛らしく遊び心にあふれている。

注目は7つの「バード オン ア ロック」

代表作「バード オン ア ロック」は、このエリアでさらにフィーチャーされ、7つの重要なデザインが展示される。それぞれのストーンの個性に合わせて、鳥のモチーフも少しずつ姿を変えており、じっくり見比べるとさらに面白い。

例えば、1902年に発見された、上品で鮮やかなピンク色のストーン“クンツァイト”を止まり木に見立てたデザインは、遊び心とエレガンスの象徴とも言えるだろう。ちなみに“クンツァイト”という名はティファニーの宝石鑑定士ジョージ・F・クンツにちなんで命名された。

ティファニーと日本の関係性

次は、日本芸術との関係性に迫るルーム「日本への愛」に足を踏み入れることとなる。ティファニーと日本の関係は、1837年、創業者のチャールズ・ルイス・ティファニーが、アメリカ市場では稀であった日本からの輸入品を販売し始めたことから始まった。

このルームでは、そんなティファニーと日本の関係性を表す様々な作品を展示し、それがどのようにティファニーのクリエイションへと影響していたのかを紐解いていく。

最初のプロジェクションマッピングでも登場した、美しいランプが特に目を引く。日本芸術へのオマージュを捧げる、ガラスとエナメルの色鮮やかなランプは、両者の絆を照らし出す。また、バンブー(竹)など日本を感じさせるモチーフを採用したネックレス、日本の伝統工芸である漆塗りの技法をいかしたバングルなどのジュエリーもこの部屋を彩っている。

ウィットに富んだティファニーのショーウィンドウ

そこを抜ければ「夢の世界」。まるでどこかのストリートを思わせる一直線の道があり、両脇にはティファニーのショーウィンドウが再現されている。ジーン・ムーアをはじめとするアーティストらによって創作されてきた、ウィットに富んだディスプレイは、ジュエリーを引き立てるだけでなく、ブティックへと足を運ぶ人々にワクワクを与えてきた。

片側には、ダイヤモンドの美しさに焦点を当てたディスプレイを、もう片側には花や生物を描いた空想的な作品を展示。そして一番奥には、日本をテーマに掲げ「ティファニー ワンダー」のために特別にデザインしたディスプレイが飾られている。

映画『ティファニーで朝食を』にフォーカス

次に注目したいのは、映画『ティファニーで朝食を』にフォーカスしたルーム。オードリー・ヘップバーンのデビュー作にして代表作である、1961年に公開された『ティファニーで朝食を』は、ティファニーの歴史を構成する重要な作品だ。数ある衣装の中でも最も有名な、ジバンシィ(Givenchy)が手掛けたミディ丈のブラックドレスが存在感を放っている。

映画『華麗なるギャッツビー』の映像上映も

また、部屋に設置されたスクリーン上では、同作以外に、ティファニーのジュエリーが作品を彩る映画『華麗なるギャッツビー』も投影されている。

職人たちによるトロフィー&音楽界のスターが身に着けるティファニー

展覧会のフィナーレを目前に、ティファニーの職人たちが手掛けてきたトロフィーの数々を「祝福の時」にて展開。

さらに、レディー・ガガやファレル・ウィリアムスら音楽界のスターたちが身に着けてきたティファニーアクセサリーの数々、日本の春を象徴する桜に囲まれた空間などが楽しめる。

ティファニー ダイヤモンドの魅力に浸る

「ダイヤモンド キングの真髄」では、可憐な輝きを放つダイヤモンド、さらにはティファニー ダイヤモンドのクラフツマンシップに纏わる魅力を余すことなく紹介。

ルームの中には、フランス戴冠宝器から、アールヌーヴォーの有機的なフォルムを描くエレガントなジュエリー、ミックスカットの石を用いたフローラルモチーフのダイヤモンドまで。さらにめったに目にすることができない、職人が実際にダイヤモンドを加工する風景を眺めることができる。

世界最大級「ザ ティファニー ダイヤモンド」圧巻の輝き

壮大な映像と音楽とともに楽しめるラスト、世界最大級のイエローダイヤモンド「ザ ティファニー ダイヤモンド」は圧巻。光を放つかのように輝き、私たちをひきつける。

1877年、南アフリカで発掘された287.42カラットの原石は、その1年後にティファニーによって購入され、鮮やかな色を際立たせるために128.54カラットにカットされた。これこそまさにティファニーのクラフトマンシップを象徴するダイヤモンドだ。

2,000時間以上を費やして完成させられた最新のデザインでは、「バード オン ア ロック」のデザインにオマージュを捧げ、大きなイエローダイヤモンドを取り囲むように、羽ばたく5つのの鳥モチーフがあしらわれている。

詳細

エキシビション「ティファニー ワンダー 技と創造の187年」
会期:2024年4月12日(金)~6月23日(日)
開催時間:10:00〜20:00(最終入場19:00)
※イベント時など開催時間が異なる場合あり。最新情報はブランド特設サイトを確認。
会場:虎ノ門ヒルズ ステーションタワー 45階 TOKYO NODE
住所:東京都港区虎ノ門2-6-2
料金:一般 2,000円、高校生・大学生・専門学生、65歳以上 1,700円、小学生・中学生 800円
※未就学児無料
参加方法:ティファニー公式アプリ、またはチケットぴあにて事前予約
URL:https://www.tiffany.co.jp/stories/events/tiffany-wonder-exhibition/

【問い合わせ先】
ティファニー・アンド・カンパニー・ジャパン・インク
TEL:0120-488-712

© 株式会社カーリン