待ち遠しい!もうすぐ咲く桜とまだ咲かない桜はどうやって見分ける?気象予報士の注目ポイントを紹介

3月に入り、本格的に暖かい日が増えてきて、桜の開花が待ち遠しい季節になりました。通勤途中や近所の公園で桜を見かけると、いつ咲くかな?と気になりますよね。

じつは、桜の「ある部分」を見ると、開花までどのくらいかかるかが簡単にわかるのです。

今回は、気象予報士・防災士・野菜ソムリエとして活躍する植松愛実さんに、桜の季節がさらに楽しみになる注目ポイントを教えてもらいます。

つぼみの根元に注目!「軸」がのびたら秒読みの印

桜のつぼみをよく見ると、いちばん先端に花びらがあって、その下に赤色の部分と緑色の部分があり、さらにその下で枝につながっています。

このうち、緑色の部分が枝に直接くっついてる状態のつぼみは、まだすぐには咲きません。

一方で、赤色の部分の下に細い緑色の「軸」がのびているものは、もう開花まで秒読み。軸がのびた翌日に咲くものがほとんどで、気温が高ければもうその日に咲いてしまうものもあります。

花びらも見えていなければまだかかりそう

では、軸がのびていない、つまりつぼみの下の緑色の部分が枝に直接くっついている状態だと、開花までどのくらいかかるのでしょうか。これを見分けるには、先端の花びらの部分が重要になってきます。

つぼみの先端からやわらかいピンクの花びらが見えてきている場合は、開花まであと3日程度です。
もしまだ見えていなければ、1週間以上かかります。

そのため、まずはつぼみの根元に注目して「軸」の存在を確認し、「軸」がのびていなければ次に先端を見て花びらを確認すると目安になります。

木全体の見頃は開花から約1週間後

桜は最初の5~6輪が開花したあと、木全体が見頃になるまでだいたい1週間ほどかかります。

「だいたい1週間」というのは地域差があって、西日本や東海など温暖な地域は10日~1週間、関東でちょうど1週間くらい、北陸や東北だと5日程度で見頃を迎えるところも。

つまり北側の地域ほどあっという間に見頃に達するので、お花見の計画は「咲き始めてから考える」というより、気象会社各社が発表している見頃予想を利用して早めにスケジュールを立てるとよさそうです。

2024年も桜前線は俊足!

毎年のように「早い」と言われる桜の開花ですが、今年2024年もやはり平年を上回るスピードで桜前線が北上しそうです。

とくに3月に入ってからの気温が高いと、開花そのものが早まるだけでなく、開花から満開、さらには開花から散るまでの期間もぎゅっと凝縮されます。

テレビやネットで手に入る開花情報も参考にしつつ、気になる場所の桜はぜひつぼみの「根元」そして「先端」に注目することで、お花見チャンスを逃さず楽しんでください。

■執筆/植松愛実さん
気象予報士と出張料理人の両面で活動中。気象・防災に関するヒントのほか、野菜ソムリエ・食育インストラクターとしておいしい食材のおいしい食べ方を発信中。インスタグラムは@megumi_kitchen_and_atelier。

編集/サンキュ!編集部

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