若き晴明 200人堪能 佐藤監督(水沢出身)あいさつ 「陰陽師0」特別試写会【奥州】

映画「陰陽師0」特別試写会で映画の見どころなどを語る(右から)佐藤監督、夢枕さん、倉成市長

 奥州市江刺の歴史公園えさし藤原の郷で撮影が行われた映画「陰陽師0(ゼロ)」の特別試写会は14日、公開に先駆けて同市の江刺体育文化会館(ささらホール)で開かれた。監督の佐藤嗣麻子さん(同市水沢出身)と、原作者の夢枕獏さんがゲストに招かれ、報道関係者の取材に応じたほか、公募で集まった約200人が映画を堪能した。

 映画は平安時代に実在した安倍晴明が陰陽師になる前の学生時代を描いた完全オリジナルストーリーで、夢枕さんが全面協力し、佐藤監督が脚本も担当した。俳優の山崎賢人さんが晴明を演じる。夢枕さんの小説などで描かれている晴明と友人の源博雅の出会い、ある学生の死をきっかけに事件に巻き込まれる晴明と博雅を中心に物語が進む。

 同日は同市の倉成淳市長を交えて報道関係者の取材に応じた。映画化の経緯について佐藤監督は「私自身が夢枕さんの大ファンで、これまで原作にも描かれなかった晴明の若い頃に挑んだ」、夢枕さんは「いつかやりたいと思っていたところに映画化の話があり、晴明と博雅がこうして出会ったというのを描いてほしかった」と語った。

 見どころについて佐藤監督は「晴明と博雅の関係が原作につながるように描いた。呪術オタクの私が作ったので、呪術に興味がある人にはぜひ見てもらいたい」などと話した。

 映画は4月19日から全国公開される。

© 岩手日日新聞社