観光情報4カ国語で 世界遺産平泉エリア 周遊ガイドブック作製

奥州、一関、平泉3市町のお薦めスポットを掲載した世界遺産平泉エリア観光周遊ガイドブック「ぐるり」。初めて4カ国語版が作製された

 奥州、一関、平泉3市町と県、関係団体で組織する世界遺産連携推進実行委員会(会長・青木幸保平泉町長)は、世界遺産平泉エリアの観光周遊ガイドブック「ぐるり」を作製した。3市町の観光スポットをはじめグルメ、土産品、イベントなどの情報を一冊にまとめたもので、日本語のほか英語、台湾向け繁体字、タイ語の計4カ国語版を用意。多言語に対応することで回復傾向にあるインバウンド(訪日外国人旅行者)増加に結び付けていく。

 ガイドブックはいずれもAB判14ページで、2023年度事業で各1万部ずつの計4万部作製。日本語版は奥州藤原氏100年の歴史をまとめた「まるわかりガイド」や世界遺産の構成5資産を紹介する「岩手で絶対見るべき史跡」、餅食や前沢牛、ジェラートといったご当地グルメのほか、祭りなどの年間イベントカレンダー、エリアマップや交通アクセスも掲載した。

 表紙には日本語版が「中尊寺金色堂」、英語版が「えさし藤原の郷」、繁体字版が「高館からの眺望」、タイ語版は「毛越寺曲水(ごくすい)の宴」が採用され、掲載内容もそれぞれの趣向に沿った形で一部変更。日本語版以外の裏表紙には旅行先で役立ててもらおうと「~はどこですか」「写真を撮ってもいいですか」「お会計をお願いします」などの言葉を日本語と一緒に表記した指差し便利帳を付けた。

 同実行委事務局の平泉町観光商工課では「金色堂建立900年で平泉が関心を集めている中、海外からの誘客活動にも活用することで魅力あふれる世界遺産平泉エリアの観光客増加に役立てていく」としている。

© 岩手日日新聞社