定期能六月-宝生流-

2024年6月8日(土)

第一部は宝生流宗家・宝生和英出演の能「玉井」。彦火々出見尊(ひこほほでみのみこと)が兄から借りた釣針を探して海の都へ向かうと、海神の娘の豊玉姫・玉依姫に出逢います。打ち解けた姫たちは父のもとへ尊を案内し、釣針を探す協力の約束をします。尊は豊玉姫と契りを交わし海神の聟となりますが、やがて3年の歳月が経ち国へ帰ることになります。姫たちは宝玉を、海神は釣針を探して捧げ、舞を舞い、尊を送り出し竜宮へ帰ります。宝生流では数百年上演がなかった曲を、江戸時代に演じられていた資料を元に2023年7月に復活。「海幸山幸」の神話を基にした、華やかな舞台演出の作品です。第二部は武田孝史による能「籠太鼓」。松浦某の家来・関清次は喧嘩相手を殺害してしまったので牢に入っていましたが牢を破って逃げてしまいます。代わりに清次の妻が牢に入れられますが夫の行き先を問うても答えません。妻は夫恋しさに牢にかけた鼓を打ち鳴らして狂い舞いますが、それを見た某は夫婦ともに助ける事にすると、妻は正気に戻り隠れていた夫を尋ね探して仲睦まじく暮らすのでした。恋慕の余り狂乱となるのが主題ですが、夫の身を守ろうとする心の強い女性を描く、対話劇風に進行し緩急のある見せ場の多い演目です。狂言は大蔵流山本東次郎家による「舟船」と「鬼瓦」。各部とも冒頭に演目解説があります。

狂言「舟船」太郎冠者:山本東次郎主:山本則秀

能「玉井」 豊玉姫/海神:宝生和英玉依姫:田崎甫 天女:葛野りさ 彦火々出見尊:宝生常三従者:舘田善博従者:梅村昌功貝の精:山本則重 貝の精:山本則秀 貝の精:山本凜太郎 笛:杉信太朗 小鼓:鵜澤洋太郎 大鼓:國川純 太鼓:小寺真佐人 後見:金森秀祥、野月聡、小倉伸二郎、岩上昂平 地頭:朝倉俊樹

狂言「鬼瓦」大名:山本東次郎 太郎冠者:山本凜太郎能「籠太鼓」 関清次の妻:武田孝史 松浦某:宝生常三 従者:山本東次郎 笛:杉信太朗 小鼓:鵜澤洋太郎 大鼓:國川純 後見:小倉健太郎、水上優 地頭:大坪喜美雄 解説:金子直樹(両部とも)

チケット情報

料金

S席(正面) ¥10,000A席(脇正面) ¥8,000B席(中正面) ¥6,000学生席(座敷・自由) ¥4,000

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※各部ごとの料金です。※学生券は能楽堂のみにて取り扱い。購入の際に学生証をご提示ください。※未就学児童のご入場はご遠慮いただいております。

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