花見へ遊覧船きれいに 富山・松川、16日から営業

遊覧船を清掃する船長=富山市の松川

 桜の名所として知られる富山市の松川で遊覧船を運航する富山観光遊覧船は14日、本格的な花見シーズンに向けて川や遊覧船の清掃を行った。能登半島地震の影響で護岸が崩れ、船着き場の石畳がはく離するなど運航が危ぶまれたが、安全が確認できたため、16日に営業を始める。

 船長ら5人が遊覧船についた汚れや水あかをブラシで取り除いた。川底の空き缶や枝、ビニール袋の回収も進めた。

 船長の朝野浩伸さん(68)は「今年の運航はダメだろうと思ったが、できることになりうれしい。安心して楽しんでもらいたい」と期待を込めた。中村青児常務(53)は「地震で大変な思いをされている人たちに、桜を見て少しでも心が晴れやかになってもらえるといい」と話した。

 開花前は原則、土日祝日に1日4便、花見の時季は随時運航する。22日に発船式を行う。夏から本格的な復旧工事が始まるため、運航は夏ごろまでとなる。

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