群馬県前橋市の小川晶市長は14日開会した市議会臨時会で、就任後初の所信表明演説を行った。公約に掲げた「こども基本条例」の制定や学校給食無償化の段階的実施への意欲を改めて強調し、若者の進学や職業訓練を支援する奨学金、援農ボランティア制度などを新設する方針を示した。
「前市長が進めてきた事業や計画が止まり、市政が停滞してしまうことは望むものではない」と述べ、マイナンバーカードを持たない市民に配慮しつつ「デジタル化を進める」と宣言。介護や看護、子育てをする家族の負担を軽減する新たな支援策を導入し、市の委嘱委員に女性や若者を積極的に登用する考えを強調した。
市長任期については「最長3期までを約束する」と明言し、前市長時代に相次いだ不祥事に触れて「透明性の高いクリーンな市政の実現に向けた取り組みも強化する」とした。
この日は2月の市長選で初当選した小川市長にとって初の市議会本会議で、傍聴席は満席となり、特設した議場外のモニターで見守る市民の姿もあった。
臨時会は27日までの14日間。代表質問は18日、総括質問は19日に行われる。