『SC63』北米デビュー直前の衝撃、ランボルギーニMS責任者ジョルジオ・サンナが退職

 ランボルギーニは3月14日、長年にわたり同社のモータースポーツ部門“ランボルギーニ・スクアドラ・コルセ”を率いてきたジョルジオ・サンナが職を辞し、イタリアのブランドから離れたことを明らかにした。

 サンナの正式な後任は決まっておらず、ランボルギーニのチーフテクニアルオフィサーであるルーベン・モールが、暫定的に新しいモータースポーツ責任者に任命された。

 このニュースは14日(木)の朝、イタリアのメーカーによって確認されている。ランボルギーニの広報担当者によると、サンナは今月初めにカタールで行われたWEC世界耐久選手権開幕戦、ランボルギーニにとっては同ブランド初のプロトタイプレーシングカーとなる『SC63』のコンペティションデビューに“個人的な理由”で出席していなかった。

 これまでのところ、サンナの退職理由は明らかにされていない。このためWECカタールに姿を見せなかったことと、今回の動きが関連するかどうかは現時点ではわからない。

2015年からランボルギーニのモータースポーツ部門を率いてきたジョルジオ・サンナ

 元レーシングカートドライバーからランボルギーニのテストドライバーに転身したサンナは、2015年にモータースポーツ部門の責任者に任命された。彼はランボルギーニ・スクアドラ・コルセを今日のモータースポーツ界における現在の地位へと導いた人物として知られ、その功績は大いに評価されている。

 この中には、ヨーロッパ、北米、アジアで開催され成功を収めているランボルギーニ・スーパートロフェオ・シリーズのバンパーグリッド、ランボルギーニ・ウラカンGT3エボ2によるグローバルなカスタマー・プログラム、そしてWECハイパーカーに続き今週末のセブリング12時間レースでIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権のGTPクラスにデビューするSC63の登場が含まれる。

 サンナの離脱は、ランボルギーニの北米モータースポーツ部門でシニアマネージャーを務めていたクリス・ウォードが2023年10月に同社を去って以来、この6カ月間で2度目のモータースポーツ部門幹部による退職となる。なお、同氏が空けたポジションはまだ埋まっていない。

 ウォードはその後、IMSA傘下のヒストリック・スポーツカー・レーシング(HSR)の社長に就任している。

IMSAウェザーテック・スポーツカー選手権の長距離レースシリーズ“ミシュラン・エンデュランス・カップに参戦するランボルギーニのワークスドライバー。(左から)ロマン・グロージャン、アンドレア・カルダレッリ、マッテオ・カイローリ
ランボルギーニSC63は今週末、アメリカ・フロリダ州のセブリング・インターナショナル・レースウェイで行われるIMSA第2戦『セブリング12時間』で北米デビューを果たす

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