にじさんじ運営のANYCOLOR、イベント開催で直近決算は増収減益…利益率悪化と評価、海外事業は反動で4割減

12月末にはリアルイベント「にじさんじフェス2023」も控え、MDとともに成長を牽引

国内大手VTuberプロダクション「にじさんじ」などを運営するANYCOLOR株式会社は14日、2024年4月期の第3四半期(’23年11月〜’24年1月)決算を投資家向けに公表。売上高は前年同期比4.7%増(以下同)の77億8600万円、営業利益は21.7%減の17億7100万円を記録、増収減益となったことがわかった。

【画像】利益率が凄い「にじさんじ」「NIJISANJI EN」分野別売上推移

決算資料では売上高推移も公表されており、日本国内のVTuberプロダクション「にじさんじ」における売上高は65億3100万円と22%増の成長を見せたことがわかり、「概ね計画通りに会社が取り組む施策を実施しており、順調な事業環境が継続」していると説明。内訳をみてみると、配信からなる「ライブストリーミング」売上とタイアップ案件による「プロモーション」売上は横ばいであるものの、コマースとイベントが大きく伸長。

特に、イベントにおいては昨年12月に大規模リアルイベント「にじさんじフェス」を東京ビッグサイトにて開催したことで、7.41億円の売上を計上。オンラインチケット収入が想定よりも上振れしたことにより、にじさんじの更なる盛り上がりを確認したと自己評価を行っていた。

一方、減益となった理由としてはイベント「にじさんじフェス」関連の費用が想定を上回ったことで、利益率が悪化したためとしている。また、欧州圏向けプロダクション「NIJISANJI EN」では前年の反動により売上高が40%減となり、今後については「さらなる魅力的なコンテンツの提供に向けて、VTuberサポート体制と各分野での取組みを強化」するとした。

なお、決算資料では資金面以外の数値も公開されており、「にじさんじ」に所属する日本国内で活動するVTuber数は126人(8名増)に、「にじさんじオフィシャルストア」などの利用の際に必要な会員制度「ANYCOLOR ID」は119万2000ID(同44%増)となった。

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