3年生が卒業し、新チームはどのような青写真を描いているのか。本シリーズでは、県高校新人大会で4強入りし、九州大会への出場権を得たチームの現在地を整理。さらに強化ポイントをチェックしながら、今後の動向を占う。女子の第4回は県高校新人大会で3位となった中津北。
【チームパラメーター】( )は昨年の数値
オフェンス 7(8)
ディフェンス 7(7)
リバウンド 5(6)
シュート 7(7)
3点シュート 8(9)
高さ 6(6)
「今年はタイトルを狙う。言い訳せずに正攻法で真っ向勝負する」と語ったのは、これまで赴任した先々で、数多くの県内タイトルを手にした大津留礎監督だ。今年を「勝負の年」と位置づけ、2021年の全国高校選手権大会(ウインターカップ)以来の全国出場を目指す。
県高校新人大会では3位に終わった。準決勝の明豊戦では気負い過ぎ、思うように体が動かなかった。エースの倉本彩和(2年)は「構えてしまい、守りに入った。自分たちのやるべきことができなかった」と悔やむ。気持ちを切り替えて臨んだシード決定戦では藤蔭を一蹴した。「一人一人が自分のポジションの役割に徹した。挑戦者として立ち向かって行けた」。九州大会の出場権を手にし、各県3、4位のトーナメント戦に出場することになる。
九州大会は、6月の県高校総体に向けての人材発掘と、チームスタイルの構築に重きを置く。そのためには多くの試合をし、勝ち上がらなければいけない。大津留監督は「得点力のあるチームに勝つためにはロースコアに持ち込むのがセオリー。ただ、オフェンス力がなければ勝てない。しっかり守って、勝負どころで確実に一本決めるオフェンス力と勝負強さを身につけなければいけない。それができる選手を見極め、次につながる大会にしたい」と語った。
チームの核となるのが、得点源として期待される倉本と和才美月に、持ち味のスピードで相手を切り裂く友松姫華ら2年生。精神的支柱としてチームをまとめるキャプテンの大西一歌(2年)は「今年のチームはオフェンス能力の高い選手が多い。(好不調の)波があるが、シュートが決まればディフェンスでも集中力が高まるので、シュート力を高めたい。県高校総体までに自分たちの形をつくりたい」と話し、倉本は「得点力を上げ、絶対的なエースになる」と強い覚悟を示した。
(柚野真也)