沖縄の竜巻の発生確認回数が全国最多 33年間で164回、気象庁調べ 雷や風の急変に注意

伊江村で発生した竜巻=5日午前11時ごろ(読者提供)

 竜巻の都道府県別の発生確認回数は、沖縄が1991年~2023年までの33年間で164回に上り、全国最多であることが気象庁の調べで分かった。5日に伊江島で発生した竜巻のように海上で発達して上陸するパターンも多く、沖縄気象台は「上陸しない竜巻もあり、海に囲まれている沖縄は目撃情報が多いことも要因の一つ」と説明する。(社会部・垣花きらら)

 気象庁によると沖縄と2位の北海道(149回)が、3位の新潟県(76回)以下を大きく引き離している。

 竜巻は高い山や建物がなく、風を遮るものが少ない所で発生しやすい。海に囲まれている沖縄などの沿岸部、平野が広がっている北海道などで多く確認されている。気象台は「沖縄は直射日光を受けやすく、竜巻を生む積乱雲が発達しやすい」と分析した。

 過去には、竜巻による人的被害も出ている。2006年11月には名護市の辺野古周辺で竜巻が発生し、3人の負傷者が出た。1955年1月には死者4人、9棟が全壊するなど甚大な被害をもたらした。

 気象台は「雷や急な風の変化など、積乱雲が近づくのを目撃したら、頑丈な建物に避難してほしい。落雷やひょう、急な強い雨にも注意して」と呼びかけた。

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