中学・高校の制服、体操服の譲渡会開く 生活困窮家庭「心の余裕持って」 16日、島根・出雲で 制服やフードバンク食品募集も

制服譲渡会に向けて準備を進める団体の関係者=出雲市平田町、平田ショッピングセンターViVA

 不登校児童の支援などに取り組む任意団体が16日、中学・高校の制服や体操服などの譲渡会を平田ショッピングセンターViVA(出雲市平田町)で開く。関係者は家計の負担軽減の一助になることを願う。

 団体は、子ども食堂の開催など子どもに携わる市民や教育関係者約10人でつくる「無限大∞プロジェクト」。昨年8月に発足し、シンポジウムやマルシェイベントを開いてきた。

 制服譲渡会の開催は、メンバーに寄せられた声がきっかけだ。子どもが卒業した後、制服が不要になる家庭がある一方で、生活が苦しい家庭からは制服の購入費が重いという声を聞いていた。

 問題解決のため使わなくなった制服を募り、必要な家庭に譲渡する仕組みを考案した。2月に市内で開いたマルシェイベントで募集し平田中、出雲一中、向陽中、出雲高、平田高、松江高専といった小中高計12校の制服や体操服が集まった。黒色のランドセルもある。

 受け取り時に住所を確認できる身分証明書などが必要。合わせて使わなくなった制服の募集も続ける。

 金築千晴代表は「負担を軽くし、保護者に心の余裕を持ってほしい」と話している。譲渡会は午前10時~午後2時。フードバンクに取り組む団体に寄付するための食品(賞味期限2カ月以上)も募集する。

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