染まるピンク、催し多彩 古河桃まつり、16日スタート 茨城

毎年多くの人でにぎわう「古河桃まつり」(古河市提供)

古河桃まつりが16日、ハナモモの名所で知られる茨城県古河市鴻巣の古河公方公園(古河総合公園)で始まる。48回目の今年は、メインとなる早咲き品種「矢口」が咲き始まっており、主催する古河市観光協会は「天候にもよるが16~20日ごろに見頃を迎えそう」との見方を示している。まつりは31日まで。

約25ヘクタールの広大な園内には約1600本のハナモモの林があり、約9割を占める「矢口」をはじめ、1本の木に紅白の花が咲く「源平」、透き通るような純白の花が特徴の「寒白」や「寿星桃」「菊桃」「照手」の6品種が植えられている。

同協会によると、昨年より1週間ほど早い2月27日に開花した。毎年、開花宣言から1週間ほどで園内をピンク一色に染めるが、同協会は「(2月下旬の)開花前の暖かさが一転して3月初めは冬の寒さに逆戻りしたため、イベントの時期と花の見頃が重なる」と予想する。早咲き種から順に見頃を迎え、4月中旬ごろまで来場者を楽しませそうだ。

開園式が16日午前11時から正午まで行われ、今年の「古河桃むすめ」をお披露目するほか、午後6時から30分間、手筒花火の披露を予定している。

まつり期間中、歌謡ショーや郷土芸能がステージで披露され、野だてや人力車などの体験イベント、特産品のフナの甘露煮や地酒などの販売も行われる。コロナ禍前は約17万人、昨年は約12万人の人出でにぎわった。

古河の桃林は、江戸幕府の大老を務めた古河藩主・土井利勝(1573~1644年)が、成長の早い桃の栽培を人々に奨励し、果実を食料として、幹や枝はまきとして利用させたのが由来。1975年、同公園が開園した際に観賞用にハナモモが植樹された。

開花情報は、桃まつり公式ホームページと観光大使「古河桃むすめ」のX(旧ツイッター)で随時発信する。問い合わせは同協会(電)0280(23)1266。

案内やPRを行う古河桃むすめ

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