「木の建築賞」の大賞にグランツたけた 森のチカラ賞にはAPUの教室棟【大分県】

「木の建築賞」大賞に県内から初めて選ばれたグランツたけた=竹田市玉来
森のチカラ賞に選ばれた立命館アジア太平洋大のグリーンコモンズ

 木造建築の文化や活動を顕彰する「第18回木の建築賞」に、県内からグランツたけた(竹田市玉来)が大賞に、立命館アジア太平洋大(APU、別府市十文字原)の教室棟グリーンコモンズが森のチカラ賞に、それぞれ選ばれた。県内の大賞受賞は初。

 グランツたけたは、香山建築研究所(東京都)が設計した総合文化ホール。木造建築の構造体を生かしたホール、木柱の回廊といった多彩な施設が評価された。地域の文化施設として、オペラ公演などで市民に活用されている点もポイントになった。

 選考に関わった大分大の井上正文名誉教授(73)は「木に親しめる自治体の文化施設が増えるよい事例になれば」と語った。

 グリーンコモンズは、竹中工務店(大阪市)が設計した。昨年4月のAPUサステナビリティ観光学部の開設に伴い造られた。県産材でできた3層の吹き抜け空間があり、個別学習ができるカウンターや共用スペースがある。

 木の建築賞は、NPO法人木の建築フォラム、日本建築士会連合会(いずれも東京都)が主催。今回は九州沖縄8県の木造建築を対象に審査した。70件の応募があり、設計事務所代表や大学教授ら17人が選考した。

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