バイト時給も大幅値上げ!しかし日本経済はまだ安心できない理由とは?「来週、日銀が…」

3月15日の「おはよう寺ちゃん」(文化放送)は、金曜コメンテーターでクレディ・アグリコル証券チーフエコノミストの会田卓司氏と寺島尚正アナウンサーが、バイト時給が大幅アップしたことについて意見を交わした。

リクルートがきのう発表した2月のアルバイト・パート募集時平均時給は、三大都市圏(首都圏、東海、関西)で前年同月比50円高い1192円だった。伸び率は現在の方式で算出を始めた2018年3月以降で最高だった。新年度に向けた新規募集が本格化する中、春季労使交渉での大幅賃上げをにらみ、企業はアルバイト・パート時給の引き上げに動いた。

寺島アナ「これは会田さんどうご覧になりますか?」

会田「コロナ後に高齢者などが労働市場から引退すると当然人手不足になります。その人手不足は労働需給の影響を受けやすいアルバイト・パートですから、その時給の上昇に繋がってるのだと思います。ただ、正社員の賃上げも企業が溜め込みすぎた分を今返しているだけですし、人手不足もある意味では、高齢者などが労働市場からいなくなってしまった部分を埋め合わせるだけなので、決して日本の内需がすごい強くなって、デフレを脱却できる局面にくるほど景気が良いから賃金が上がっているわけではないということです」

寺島「ええ」

会田「もし来年、景気が後退すれば、この春闘で賃上げをしてしまった部分は、単純なるコスト増になってしまうということです。企業収益を今度はぐんと下押しする力になってしまうので、景気をこの数年間は後退させないっていうのはとても大事です。だからこそ政府・日銀は政策によって景気を後退させないことで、賃金上昇が持続的に行われる環境を整えないといけないんですが、来週日銀が利上げしてしまいそうなのはちょっと不安ですよね」

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