地元ではみんな知っているけど、それ以外の人からは、なんて読むか分からない地名ってありますよね?
そんな地名を探して、クイズにします!
神奈川県足柄上郡松田町にある地名「寄」は何と読む?
神奈川県の西部、足柄上郡松田町にある4地区のうちの一つです。寄地区は町内で最も広い区域で、ほかに松田惣領、松田庶子、神山(こうやま)と呼ばれる地区があります。
寄地区を南北に通る道路は、神奈川県道710号神縄神山線です。最寄り駅は、JR御殿場線の松田駅と、小田急電鉄小田原線の新松田駅で、どちらも隣の松田惣領地区にあります。
主要道路の県道710号に沿うようにして流れているのは、酒匂川水系の中津川。丹沢山系の鍋割山を水源とする清流で、毎年6月の夕暮れ時にはホタルが飛び交う光景が見られるそうです。
その中津川の周辺には、大きなしだれ桜の木が植わっています。樹齢250年という「寄五大しだれ桜」と呼ばれるうちの4本で、花見の時期には散策コースとして親しまれています。
「寄五大しだれ桜」の桜が満開になると、まるで“滝の流れ”のような景色があらわれるとか。そんな桜の花を愛でる「寄しだれ桜まつり」が、2024(令和6)年も、3/24(日)、30(土)、31(日)の3日間に開催される予定です。
足柄上郡松田町「令和6年 寄しだれ桜まつり」
https://town.matsuda.kanagawa.jp/site/kankou-sub/shidare-r6.html
さて、正解は?
それでは、肝心の読み方ですが、正解は・・・
「寄(やどりき)」でした!
その由来は?
松田町ホームページによると、1875(明治8)年に地域の7つの村(萱沼、弥勒寺、中山、土佐原、宇津茂、大寺、虫沢)が合併して「寄村」としたことが、地名の始まりだとか。そのとき、どの村の名前も引き継がないで「寄」にしたのには、次のような説があるようです。
それは、7つの村は合併する前から、ことあるごとに“寄り合って”は相談して解決する、ということをしていたそうです。新しい村になっても、今までのように相談しながら仲よく進んでいくことが大切と考えたのか、“寄り合い”の「寄」の字をいかして「寄村」にしたのではないか、とのこと(松田町教育委員会「まつだの地名」より)。
その寄り合いが“木の下”で行われていたことから、「寄木(やどりぎ)」から「寄(やどりき)」になったのではないか、という説も。また地元では「やどりぎ」あるいは「やどろぎ」と呼ぶこともあるようです。
参考:松田町ホームページほか
皆さんは、正しく読めましたか? 機会があれば、ぜひ散策に訪れてみてください。