猛批判…職員にイス130脚を買ってあげたい町長へ「無責任、町が停滞する」、当初予算案が否決に 2年で260脚を入れ替え、賛成討論なし 町議会の特別委、対立鮮明「病院誘致、予算で触れていない」

杉戸町の当初予算に計上された老朽化した町職員のイス

 埼玉県杉戸町議会予算特別委員会が14日開かれ、新年度一般会計当初予算案(143億1200万円)が賛成少数で否決された。討論では町職員の事務いす130脚購入(約554万円)など予算編成を巡って窪田裕之町長への批判が続いた。

 体調不良により前町長が辞任し、窪田町長が2022年8月の町長選で初当選。今年度の当初予算案は、同町長の意向が反映され、議会野党会派との対立が鮮明となった。

 委員会討論では反対の立場から原田壽々子議員(創新)が、都市計画道路や老朽化した町職員のいす260脚を2カ年で入れ替える予算案を批判。窪田町長の公約の病院誘致について「答弁が詰まり無責任な公約で町が停滞する」と批判した。上田聡議員(共産)も、病院誘致について予算に触れていないと批判し「目玉公約に見通しが持てない」と反対した。賛成討論はなかった。

 窪田町長は委員会否決を受け「全体としてどう判断するか、今後の対応を考えたい」と埼玉新聞の取材に対し述べた。

 議会は閉会日の18日に本会議を開き再度当初予算案について質疑、討論、採決を行う予定。

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